香港へマイレージを使って旅をしよう(全日空(NH)編)
あなたは、香港へ旅をする際にどの航空会社で、どのようにして行きますか?
キャセイパシフィック航空(CX)?
香港航空(HX)?
香港エクスプレス(UO)?
それとも、別の航空会社?
その中に、
マイレージを使う
という選択肢を入れてみませんか、という提案をしたいと思います。
でも、色々な航空会社の色々なマイレージがあって、どれがいいのかわからないかもしれません。
あなたが持っている航空会社のマイレージプログラムは、香港へ行くのにお得なものなのか?を、
・マイレージの貯めやすさ
・特典航空券の取りやすさ
という視点で、検証していきたいと思います。
前回ユナイテッド航空(UA)のマイレージの解説をしたので、
香港へマイレージを使って旅をしよう(ユナイテッド航空(UA)編)
今回は同じスターアライアンスメンバーのANA(NH)の解説をします。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR(PRIDEAUX-ANZAI Ryosuke / プリドー安斎亮介)です。
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マイレージの貯めやすさ
評価 : ○
NHのマイレージは、貯めやすいです。
フライトで獲得できるマイレージはそこまで多くはありませんが、日本においては陸マイラー活動ができる環境が整っています。
むしろこちらで稼ぐ方が、とても効率的。
ハピタスやらソラチカルートやら色々ありますが、ここでは触れません。
詳しい方のブログをご参照ください。
ただし、マイレージの有効期間に3年という期限があります。延長は、できません。
期限が切れそうなマイレージをSKYコインに換えて、更に1年延ばす方法を取ったとしても、最大4年。
長そうで、短い期間です。
特典航空券の取りやすさ
さて、NHのマイレージが貯めやすいことはわかりましたが、果たしてちゃんと特典航空券予約の取れるマイレージなんでしょうか?
3つの視点から、見てみます。
必要マイレージ数
評価 : ◎
必要マイレージ数は、非常に少ないです。
NHフライトの場合、
・エコノミークラス : 往復17,000 – 23,000マイル
・ビジネスクラス : 往復35,000 – 43,000マイル
スターアライアンスメンバー(アシアナ航空(OZ), 中国国際航空(CA)など)のフライトを利用した場合は、
・エコノミークラス : 往復23,000マイル
・ビジネスクラス : 往復43,000マイル
となり、これもかなり少ない方です。
NHフライトで、ローシーズンのビジネスクラス35,000マイルというのは、かなりお得と言えるでしょう。
NHの特典航空券は、往復でないと予約することができないのですが、香港だけ行ければいい、という場合にはとてもよいマイレージとなるでしょう。
また、予約の仕方ですが、東京(NRT / HND)から出発して、帰りは大阪(KIX / ITM)という予約が可能です。
出発地と最終帰着地が同一国内の場合は、同一空港でなくても大丈夫なんです。
ストップオーバーは、スターアライアンスメンバーのフライトに限り、日本発でも往路・復路いずれかで(同じZone内で)1回可能です。
例えば、日本からアシアナ航空(OZ)のフライトで香港へ行く場合は、ソウル(ICN)に滞在してから香港へ、という予約ができます。
また、日本国内は乗り継ぎであれば往路・復路で各2回まで可能なので、
・成田(NRT)発 – 仙台(SDJ)乗り継ぎ – ソウル(ICN)に滞在 – 香港(HKG)に滞在 – 羽田(HND)着
という旅程も、23,000マイル(エコノミー) / 43,000マイル(ビジネス)で可能となります。
(NHプラチナデスクに確認しました)
ソウルと香港に滞在して、23,000マイル(エコノミー) / 43,000マイル(ビジネス)というのは、お得ですね。
ただ残念ながらNHのマイレージは、予約に伴い燃油サーチャージが徴収されます。
結構な額です。
日本発のZone 1-A, 1-Bの違いについて
ちょっと余談になりますが、提携航空会社のフライトを利用して、NHの必要マイレージ数を確認する際に、以下のページを確認することになると思います。
https://www.ana.co.jp/amc/reference/tukau/award/tk/usage.html
その中に、どの様な場合に1-Aが適用されるのかが書いてあるんですが、
※【Zone 1-Aの適用旅程】
国際線往復2区間のみの旅程
国際線往復2区間に加え日本国内のみで乗り継ぎをしている旅程
*Zone 1-Aの設定がない場合には、Zone 1-Bが適用になります。
*Zone 1-AとZone 1-Bを組み合わせて使うことはできません。
ちょっとわかりずらいですね^^;
要は、
・日本国内線の乗り継ぎがあるなしにかかわらず、国際線は直行便だけを利用して最終目的地へ行く場合には、Zone 1-Aの表
・海外のフライトで乗り換え(ストップオーバー / 乗り継ぎ)がある場合には、Zone 1-B
を見なさいよ、ということになります。
先ほどの例で言うと、
・NRT – SDJ : NHフライト
・SDJ – ICN : OZフライト
・ICN – HKG : OZフライト
・HKG – HND : NHフライト
という場合には、最終目的地である香港(HKG)へ行くのに仁川(ICN)で乗り換えをしているので、必要マイレージ数はZone 1-Bを見ることとなり、アジア 1(Zone 3)へ行くために
23,000マイル(エコノミー) / 43,000マイル(ビジネス)
が必要となる、という訳です。
また、
・札幌(CTS) – 羽田(HND) : NHフライト
・羽田(HND) – バンコク(BKK) : TGフライト
・バンコク(BKK) – 札幌(CTS) : TGフライト
というような旅程の場合は、最終目的地であるバンコク(BKK)へのフライトが直行便だけになっているので、Zone 1-Aの表を見ることとなり、アジア 2(Zone 4)の
35,000マイル(エコノミー) / 60,000マイル(ビジネス)
が必要になります。
NHはストップオーバーが1回可能というルールですが、実際はストップオーバーが「3,000マイルで」1回可能、というイメージになりますね。
なお、NHの特典航空券の予約は、NHフライトだけ、または、提携航空会社フライトだけ、にしなければいけない、というわけではなく、上述のように運航航空会社が複数ある場合でも予約が可能です。
ただし、旅程の中に提携航空会社が1つでも入っていた場合には、「提携航空会社利用時の必要マイレージ数」を基準に計算することになります。
特典航空券の空き状況
実際の特典航空券の空き状況はどうなんでしょうか。
需要が多いであろう、「ハイシーズン」と、急な時にも対応できるかどうか、「直近」の空き状況を見てみたいと思います。
ハイシーズン
例えば、クリスマスや年末年始のシーズン。
クリスマスや年末年始を香港で過ごそう、なんていうオシャレな過ごし方をしようと思う方も結構多いでしょう。
2017/9/1時点での検索結果ですが、
さすがに年末年始は空いていませんが、クリスマス近辺はエコノミー / ビジネス共に空きがあるようでした。
(ビジネスは少なめです)
・エコノミークラス
・ビジネスクラス
全てNH便で、一部直行便も出てきました。
直近
続いて、間際のフライト。
2017/9/1時点で検索できる最も近い日は、96時間後の2017/9/5に出発するフライトです。
急な用事では、使うことができませんね。
検索結果ですが、
・エコノミークラス(NH便のみ)
・エコノミークラス(スターライアンスメンバー含む)
結構空いています。
しかも、NHの直行便も!
・ビジネスクラス(NH便のみ)
・ビジネスクラス(スターライアンスメンバー含む)
NHの場合も、面白いルートが出てきました。
スターアライアンスのフライトに、エチオピア航空(ET)という文言がありました。
ETは、成田(NRT) – 香港(HKG)間を運航しているんです。
これは、以遠権フライトとなります。
NHのマイレージでも、以遠権フライトを楽しめるようです 🙂
総合評価
香港へ行く際にNHのマイレージはお得といえるか、については、
○
と言えるでしょう。
直近の予約は取ることができないものの、なんと言っても必要マイレージ数が少ないのがいいところです。
前述のポイントサイトやらソラチカルートやらを利用すれば、実質無料で香港へビジネスクラスで行くことだってできてしまいます。
ただし、こういったマイレージ獲得ルートが世の中に相当数出回っている以上、同じことをしようとしている競合が多いのも事実。
香港への直行便など、相当前から予約をしないと、なかなか都合に合わせた予約ができないでしょう。
しかし!
世の中には、有効期間を気にせずマイレージを貯めて、直近の予約も可能で、しかも時期を気にすることなく直行便で香港へ行ける航空会社のマイレージプログラムがあるんです。
そういったお得なマイレージプログラムの紹介・使い方を、10月・11月に開催する香港旅セミナーで紹介します。
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https://voyageavance.global/seminar-hkg-description
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ANAで(例えば)ソウルへの特典航空券を検索すると中国経由なども出てきます。直行便が満席でも自分の「目的地」に行けるので便利な選択肢です。でもその旅程だと、ANAの「目的地」はソウルではなく、中国・台湾・香港に変わっています。それならもっと積極的に台湾や香港、上海での滞在を楽しもう、というのが今回のPARさんの話の応用例だと思います。
他方で、ソウルが「目的地」でなくなっているのならソウルの滞在はANA的には途中降機になります。台湾や香港で希望通り滞在するには、「ANAの目的地」がどこになっているか――敵の手の内?――を把握しないといけません。ANAは、客が選択した旅程のどこが「目的地」になっているかを何も表示しないので、失敗している人も多そうです。
専門的な分析ありがとうございます 🙂
NHのプラチナデスクに聞いたときは、「出発地から一番遠い場所が最終目的地になる」ということだったんですが、確かに周遊などの時にどこを目的地とするかで、普通に航空券を購入する場合であっても運賃が変わってくるので、「敵」に勝つために色々とこちら側も知識をつけないといけないですね 🙂
来週の連休に香港へANAのマイルで行きます(エコ)。2週間前の間際予約だったので16人待ちと言われたのですが,意外にもすぐ席を取れました。いま時点で有償席はJ1を残すのみのほぼ満席の便です。機材変更があった影響かもしれません。PYなしの機材に変更。こういう幸運もあります。
空の(=無償UPの)PYを飛ばすより,満席のYを飛ばした方がお客様の満足度が高くなるという妥当な経営判断でしょうね。Cの客の満足度は下がりそうですが。
おおお〜そういうこともあるんですね!機材変更で、WLを解消するとは・・・。
もともとWで取っていた人が、Cになるんでしょうかね 🙂
En tout cas, bon voyage à vous 😉
香港線はPYの販売はないです。でも機材が違うと,ビジネスはcradleかstaggeredかのかなりの違いになります。
でも,PYを販売していながら突如無くなったKUL線で修行した人はどうなったのでしょうかね。私は,9月2日のstaggeredの予約をいきなりcradleに変更されたので,急遽予定を前倒ししました。(週末運賃から平日運賃になって差額調整も生じました。)
ANAはstaggeredをハワイ線に集めているのかもしれません。