アメックスのポイントを使ってタイへ行くにはどのマイレージプログラムを利用するべきか
先日、コミュニティメンバーのMさんから、こんな質問をいただきました。
更新時期がやってきます。
その前に解約を決めました。
それに伴いポイントの移行を
する必要があるのですが、
移行先に迷っています。
▶︎考えている移行先
ANA
レート 1:1
4万ポイントまで
タイ航空
レート 1:0.8
無制限
▶︎私の主な渡航先
タイ
もしよろしければ、
アドバイスをいただけると嬉しいです。
アメックスのポイントはよく貯まる一方、マイレージの移行先が15社あるのでどの航空会社へ移行するのか迷ってしまうこともあると思います。
ついつい、馴染みのある全日空(NH)マイレージへ移行しがち。
ですが、移行したマイレージを「使う」ことを考えた場合、果たしてNHマイレージで良いのでしょうか?
今回のMさんのケースは、どのマイレージプログラムへ移行するのが良いのでしょうか?
マイレージを貯めずに常に使っているためマイレージがさっぱり貯まらないPARが少し解説します。
日本人初のBoardingArea オフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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アメックスポイントの移行先
Mさんが移行を考えているのは、アメックスプロパーのカードで移行できるポイント。
SPGアメックスで獲得できるマリオットのポイントではありません。
2020年2月現在、アメックスのポイントを移行できる航空会社は以下の通りとなっています。
いろいろありますが、「タイへ行く」ということにフォーカスを当てて、最適なポイントの移行先を案内します。
どうやってタイへ行くのか
日本からタイへ行く場合、直行便か乗り継ぎ便かで使うマイレージプログラムが異なってきます。
それぞれについて、説明をします。
直行便
直行便で日本からタイ・バンコク(BKK)へ行く、となると
日本航空(JL) : 羽田(HND) / 成田(NRT) / 関空(KIX)
全日空(NH) : 羽田(HND) / 成田(NRT)
タイ国際航空(TG) : 羽田(HND) / 成田(NRT) / 関空(KIX) / 中部(NGO) / 新千歳(CTS) / 福岡(FUK) / 仙台(SDJ)
のいずれかになると思いますが、それぞれの航空会社のフライトに搭乗する場合に、アメックスのポイントから移行可能で特典航空券予約ができるマイレージプログラムとその必要マイレージ数(往復)は以下の通りです。
日本航空(JL)フライト
利用するマイレージプログラム | エコノミークラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
エミレーツ航空(EK) エミレーツ・スカイワーズ |
35,000マイル | 75,000マイル |
アジアマイル | 60,000マイル | 90,000マイル |
Flying Blue | 46,000マイル | 115,000マイル |
カタール航空(QR) プリビレッジクラブ |
60,000マイル | 120,000マイル |
ブリティッシュ・エアウェイズ(BA) エグゼクティブクラブ |
26,000マイル | 77,500マイル |
フィンエアー(AY) フィンエアー・プラス |
85,000マイル | 130,000マイル |
JLフライトに搭乗するならEKマイレージを利用すると良い、ということになりそうですがビジネスクラス往復で75,000マイルはちょっと多いなぁと思います。
更に、BKK線は人気なのでなかなか予約が取れないと思います。
エコノミークラスなら、BAマイレージですね。
アメックスのポイントを利用する際は、ビジネスクラスでのJLフライトは諦めましょう^^;
全日空(NH)フライト
利用するマイレージプログラム | エコノミークラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
全日空(NH) ANAマイレージクラブ |
30,000 – 38,000マイル | 55,000 – 63,000マイル |
ヴァージン・アトランティック航空(VS) | 40,000マイル | 65,000マイル |
シンガポール航空(SQ) クリスフライヤー |
50,000マイル | 94,000マイル |
タイ国際航空(TG) ロイヤルオーキッドプラス |
60,000マイル | 90,000マイル |
スカンジナビア航空(SK) SAS ユーロボーナス |
50,000マイル | 90,000マイル |
エティハド航空(EY) エティハドゲスト |
37,000マイル | 68,000マイル |
NHフライトに搭乗するなら、やっぱりNHマイレージですね。
VSマイレージやEYマイレージもなかなか魅力的ですが、特典航空券は英語で電話をして予約する必要があります。
NHフライトのBKK線もなかなか取りにくいですが、予約をするならNHマイレージでしょう。
タイ国際航空(TG)フライト
利用するマイレージプログラム | エコノミークラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
全日空(NH) ANAマイレージクラブ |
35,000 – 38,000マイル | 60,000 – 63,000マイル |
シンガポール航空(SQ) クリスフライヤー |
50,000マイル | 94,000マイル |
タイ国際航空(TG) ロイヤルオーキッドプラス |
45,000マイル | 75,000マイル |
スカンジナビア航空(SK) SAS ユーロボーナス |
50,000マイル | 90,000マイル |
TGフライトも、基本的にはNHフライトと同様です。
ただ、NHに比べて日本就航路線が多いので特典航空券予約ができる可能性は高いかもしれません。
いずれも、NHマイレージで予約をすると良いでしょう。
乗継便
直行便だけでなく乗継便まで視野に入れると、選択肢がかなり広がります。
日本から乗り継ぎ(1回)をして時間をかけ過ぎずにタイへ行くことのできる航空会社は、
・ワンワールドメンバー : マレーシア航空(MH) / キャセイパシフィック航空(CX)
・スターアライアンスメンバー : アシアナ航空(OZ) / 中国国際航空(CA) / シンガポール航空(SQ) / エバー航空(BR)
・スカイチームメンバー : 大韓航空(KE) / チャイナエアライン(CI) / 中国東方航空(MU) / 厦門航空(MF) / ベトナム航空(VN)
となります。
ワンワールドメンバー
マレーシア航空(MH) / キャセイパシフィック航空(CX)を利用する場合の必要マイレージ数です。
利用するマイレージプログラム | エコノミークラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
エミレーツ航空(EK) エミレーツ・スカイワーズ (MHフライトのみ) |
84,000マイル | 210,000マイル |
エティハド航空(EY) エティハドゲスト (MHフライトのみ) |
62,000マイル | 124,000マイル |
アジアマイル※ | 60,000マイル | 90,000マイル |
Flying Blue (MHフライトのみ) |
46,000マイル | 115,000マイル |
カタール航空(QR) プリビレッジクラブ |
60,000マイル | 120,000マイル |
ブリティッシュ・エアウェイズ(BA) エグゼクティブクラブ |
59,500マイル | 157,000マイル |
フィンエアー(AY) フィンエアー・プラス |
85,000マイル | 130,000マイル |
※MHフライトでBKKへ行こうとすると大変なことになりますが、アジアマイルを利用してCXに搭乗することを考えると、少し変わってきます。
アジアマイルを利用してCXフライトでBKKへ行く場合、東京(NRT/HND)または札幌(CTS)発にすると必要マイレージ数は
・エコノミークラス往復44,000マイル
・ビジネスクラス往復90,000マイル
となりますが、名古屋(NGO)から西を出発地とすると
・エコノミークラス往復20,000マイル
・ビジネスクラス往復50,000マイル
となります。
これはどういうことかというと、アジアマイルの必要マイレージ数のゾーンが
・片道の移動距離 :
751 – 2,750マイル -> 10,000マイル(エコノミー) / 25,000マイル(ビジネス)
2,751 – 5,000 マイル -> 22,000マイル(エコノミー) / 45,000マイル(ビジネス)
となっていて、NRT – HKG – BKKの移動距離が2,891マイル、NGO – HKG – BKKの移動距離が2,681マイルのためNGO以西発にすると移動距離 : 751 – 2,750マイルのゾーンに収まることになります。
2020年2月現在、CXが就航しているNGO以西の空港は
・中部(NGO)
・関西(KIX)
・徳島(TKS)
・福岡(FUK)
・那覇(OKA)
となります。
CXフライトの必要マイレージチャートはこちらです。
https://www.asiamiles.com/en/redeem-awards/flight-awards/flight-award-chart.html
しかも、HKGにストップオーバーすることも可能ですし、ビジネスクラスに搭乗するならHKGのラウンジで担々麺も食べられます 😀
スターアライアンスメンバー
アシアナ航空(OZ) / 中国国際航空(CA) / シンガポール航空(SQ) / エバー航空(BR)を利用する場合の必要マイレージ数です。
利用するマイレージプログラム | エコノミークラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
全日空(NH) ANAマイレージクラブ |
35,000 – 38,000マイル | 60,000 – 63,000マイル |
シンガポール航空(SQ) クリスフライヤー |
50,000マイル | 94,000マイル |
ヴァージン・アトランティック航空(VS) フライングクラブ (SQフライトのみ) |
60,000マイル | 110,000マイル |
エティハド航空(EY) エティハドゲスト (OZフライトのみ) |
35,000マイル | 59,000マイル |
タイ国際航空(TG) ロイヤルオーキッドプラス |
60,000マイル | 90,000マイル |
スカンジナビア航空(SK) SAS ユーロボーナス |
50,000マイル | 90,000マイル |
こちらもやっぱりNHマイレージですね。
NHマイレージは、NHフライトでなければ比較的予約はできるかなと思います。
特に、CAフライトはいつも空いている印象です^^;
もう一つ、エティハド航空(EY)マイレージでアシアナ航空(OZ)に搭乗する、という手もあります。
こちらもCXと同様、NGO以西を発着地にするとBKKまでの往復移動距離が
5,001 – 6,000マイル
のゾーンに入り、往復59,000マイルでビジネスクラスに搭乗できます。
2020年2月現在、OZが就航しているNGO以西の空港は
・中部(NGO)
・関西(KIX)
・福岡(FUK)
・宮崎(KMI)
となります。
・那覇(OKA)
にも就航していますが、こちらは往復で6,000マイルを超えてしまうためお得ではありません^^;
ただし、こちらはEYコールセンターに電話をする必要があります。
少し前まで日本語対応があったのですが、今は全て英語。
英語で予約をする必要がありますが、お得に搭乗することができます。
スカイチームメンバー
大韓航空(KE) / チャイナエアライン(CI) / 中国東方航空(MU) / 厦門航空(MF) / ベトナム航空(VN)を利用する場合の必要マイレージ数です。
利用するマイレージプログラム | エコノミークラス | ビジネスクラス |
---|---|---|
エミレーツ航空(EK) エミレーツ・スカイワーズ (KEフライトのみ) |
40,000マイル | 60,000マイル |
エティハド航空(EY) エティハドゲスト (KEフライトのみ) |
67,000 – 78,000マイル | 94,000 – 110,000マイル |
アリタリア航空(AZ) クラブ・ミッレミリア |
60,000マイル | 120,000マイル |
Flying Blue | 46,000マイル | 115,000マイル |
デルタ航空(DL) スカイマイル |
35,000マイル | 90,000マイル |
チャイナエアライン(CI) ダイナスティ・フライヤー・プログラム※ |
70,000マイル | 90,000マイル |
※チャイナエアライン(CI)のマイレージでCIフライトを利用する場合、途中台北(TPE)に24時間以上滞在可能でエコノミークラス往復35,000マイル / ビジネスクラス往復50,000マイルでBKKへ行けます。
BKKだけでなく、他の東南アジアの都市もCIが運航しているところならどこでも、ビジネスクラス往復50,000マイルです。
まとめ
まとめですが、お得にタイへ行くには
エコノミークラス :
アジアマイルでNGO / KIX / FUK / OKA / TKS発のCXのフライト
(BAマイレージでJLのフライト)
(NHマイレージでNH含むスターアライアンスメンバーのフライト)
ビジネスクラス :
アジアマイルでNGO / KIX / FUK / OKA / TKS発のCXのフライト
CIマイレージでCIのフライト
(EYマイレージでOZのフライト)
(NHマイレージでNH含むスターアライアンスメンバーのフライト)
という感じになりそうです。
ただ、MさんはこれからSPGアメックスをメインに使われるとのことなので、SPGアメックスからは移行ができないCIマイレージはちょっと考えどころかもしれません。
SPGアメックスからなら、NHマイレージへは(今のところ)上限なく移行が可能です。
お持ちのポイントを有効に活用して、ぜひビジネスクラスに搭乗してタイへ行ってくださいね! 😉
アジアマイルズをさらにスマートに利用するために
今回お伝えしたアジアマイルは上述の通り、特にCXフライトを利用する際にとてもお得な使い方ができます。
その詳細を、キャセイパシフィック航空(CX)徹底攻略セミナーの中でお伝えします。
既に2回開催していますが、参加者の方からとても良いフィードバックをいただいています。
セミナーに参加して、NH一辺倒だったポイント活用に新しい選択肢「アジアマイル」を加え、CXの効率的な乗り方をさらに深めてみませんか?
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