特典航空券を発券した航空会社が運航航空会社に支払う額はいくらなのか
{{name}}さん、こんにちは。
PAR@Seasoned Travellerです。
マイレージを利用して航空会社の特典航空券を予約すると、お得にフライトできるのはご存知だと思いますが、例えば同じアライアンスの中で提携航空会社のフライトも予約することができます。
その際、特典航空券を発券した航空会社は、搭乗客に代わって運航会社に対して運賃を支払っています。
通常搭乗客が支払う金額よりは安い金額ですが、発券航空会社の本音としては特典航空券は提携航空会社ではなく、自社のフライトで使ってもらいたいところ。
自社便であれば、その搭乗客のマイレージ数が減るだけで済みますからね。
また、提携航空会社から支払われる運賃があまりにも割りに合わないため予約を制限するようなことも行われています。
例えばエミレーツ航空(EK)は提携航空会社からのファーストクラス予約を2021年4月よりできないようにしました。
シンガポール航空(SQ)やエールフランス航空(AF)、スイスインターナショナルエアラインズ(LX)なんかは、自社のマイレージプログラムでないとファーストクラスの予約をさせないようになっていますね。
それでは、特典航空券を発券した航空会社は、運航航空会社にどのくらいの運賃を支払っているのでしょうか?
基本的には各航空会社間の取り決めとなりますが、例えばヴァージン・アトランティック航空(VS)のポイントを利用して全日空(NH)のフライトを予約する場合、ファーストクラス往復の必要ポイント数は
・ヨーロッパ、アメリカ中央部東海岸 : 120,000ポイント
・アメリカ西海岸 : 110,000ポイント
・ハワイ : 90,000ポイント
という感じで、とてもお得になっています。
そして、VSからNHへ支払われる額はだいたい、1ポイントJPY1換算で支払われているようです。
なので、例えばヨーロッパの往復ファーストクラスでNHへ支払われる額は、わずかJPY120,000くらい。
乗客ゼロで、収益がゼロよりはマシなのかもしれませんが、NHにとっては全くの赤字でしょう。
ファーストクラスで提供しているアルコール類や食事だけでも、JPY60,000以上かかっているはずなので、乗せれば乗せるほど赤字となる計算です。
これが、「Sweet Spot」がどんどん無くなっていく原因の一つでもあります。
ちなみにVSのポイントは他にもお得な使い方があります。
デルタ航空(DL)で日本 <-> 北米間の片道ビジネスクラスが60,000マイル、ハワイがビジネスクラス片道35,000マイルです。
VSのポイントをお得に利用する路線としては
・NH長距離線
・DL北米、ハワイ線
・VSの香港(HKG) – ロンドン(LHR)線
あたりがあると思います。
NHに関しては電話が必要ですが、VSフライト、DLフライトについてはオンラインで予約が可能なので比較的スムーズに予約ができるでしょう。
またVSは、エールフランス航空(AF)/KLMオランダ航空(KL)と提携をし、相互のフライトでマイレージを利用獲得できるようになっています。
そして、AF/KLのフライトで、VSのティアポイントが獲得できるんですが、これがまた結構ゆるい感じで、移動距離600マイルを超えると獲得できるティアポイントが一氣に跳ね上がります。
これを応用すると、JPY130,000くらいで800ティアポイント獲得でき、簡単にVSゴールドメンバーになるルートもあったりするのですが、これはまた別の機会に。
(VSゴールドは1,000ティアポイント必要です)
それではまた来週!