ユーロウィングス(EW)のちゃんとしたビジネスクラスシート

ヨーロッパ域内のナローボディ機におけるビジネスクラスといえば、多くの場合、中央席をブロックしたエコノミーシートに少し上質なサービスを加えただけの「物足りない」仕様が一般的です。
そんな中、ルフトハンザ・グループ傘下の航空会社から、より快適なシートを導入するという注目のニュースが届きました。
意外にもこの動きを先導しているのは、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)やスイス インターナショナル エアラインズ(LX)のようなフルサービスキャリアではなく、同グループのLCCであるユーロウィングス(EW)です。
EWの新しいシート
ユーロウィングス(EW)は約80機のエアバスA320ファミリー機を保有しており、主にヨーロッパ域内の短距離路線を運航していますが、中にはドバイ(DWC)などの中距離路線もあり、約3,000マイルにおよぶこの路線では、通常の短距離用の簡易ビジネスクラスでは快適さに欠けるという声が上がっていました。
こうしたフィードバックを受け、EW2025年後半から一部のA320neo型機に本格的なビジネスクラスシートを試験導入することを発表。
イタリアのシートメーカー「Geven(ジェーベン)」によるリクライニング式の新型シートが採用され、調節可能な背もたれ、人間工学に基づいた設計、現在よりも広い座席間隔を特徴としています。
まずは2025年11月から、ベルリン(BER) – ドバイ(DWC)線で導入が始まり、8月にはチケット販売も開始予定です。
EWでは、従来の「BIZclass(中央席ブロック型)」に加えて、最前方に8席の”Premium BIZ”を設ける2段階のビジネスクラス商品を展開する予定です。
今回の導入が持つ将来的な意味
今回の導入はあくまで試験的な取り組みですが、今後の展開にも大きな可能性を秘めています。
たとえば、EWは2027年以降にボーイング737 MAXを40機導入する予定であり、今回の試験結果がその新機材のキャビン構成に反映される可能性もあります。
また、ルフトハンザ・グループ全体としても「将来の機材構成の参考になる」としており、他のグループ会社(LHやLXなど)にも影響が波及する可能性があります。
特に、アンマン(AMM)、カイロ(CAI)、テルアビブ(TLV)など、一部の航空会社は本格的なビジネスクラスを提供している中距離路線で、競争力ある商品を展開できるようになります。
ワイドボディ機を導入するほどではないが、通常のヨーロッパ式ビジネスクラスでは物足りないという市場において、ちょうどよい選択肢となるでしょう。
まとめ
EWはMiles & More修行において有効な路線の運航を行っており、自分もとても注目しています。
そのうち搭乗することになると思いますが、これから楽しみです。
NH国内線プレミアムクラスと同じ、足元がのばせてちょっと座席が倒れる程度のシートですが、大きな一歩だと思います。
まずはBER – DWC線、新しい機材が導入されたら乗ってみましょうかね。