タイ国際航空(TG)の新しいプレミアムエコノミークラス

タイ国際航空(TG)は、最近取得した一部の機材でプレミアムクラスの販売方法にユニークなアプローチを取り始めています。
その結果、世界で最も快適なプレミアムエコノミーが誕生するかもしれません。
フルフラットのプレミアムエコノミーを導入
TGは公式Facebookページで「Premium Economy Plus」の導入を発表しました。
旅をより快適にアップグレード、広々としたシートと十分な足元空間、そして特別なサービスを旅の間中お楽しみください、としています。
この新しい座席クラスは、2025/10/26から以下の一部路線で利用可能になる予定です。
* バンコク(BKK) – チェンナイ(MAA)
* ダッカ(DAC)
* ハイデラバード(HYD)
* ジャカルタ(CGK)
* カトマンズ(KTM)
2025/10/9現時点では、これらの路線で「Premium Economy Plus」としての販売はまだ開始されていません。
公式サイト上にも詳細なリリースは出ていませんが、タイ航空の公式SNS投稿で発表されているため、近日中に予約可能になるでしょう。
どんなサービスか
TGは最近、ヴァージン・アトランティック航空(VS)から取得したエアバスA330-300型機を3機導入し、その機内仕様をそのまま引き継いでいます。
これらのA330には合計264席が設置されており、
* ビジネスクラス:31席(ヘリンボーン配列)
* プレミアムエコノミー:48席(2-3-2配列)
* エコノミー:185席
という構成です。
これまでTGには正式なプレミアムエコノミークラスが存在していなかったので、この機材がTG初の導入例となります。
現在、上記路線ではビジネスクラスの販売を行わず、ビジネスクラス座席を「Premium Economy Plus」として提供する形になるようです。
なぜビジネスクラスを「プレミアムエコノミー」として販売するのか
この方針にはいくつかの可能性があります。
・ビジネスクラスとしては基準を満たさないと判断された
ヘリンボーン型シートは最新ではあるものの、同社の他機種に比べて若干旧型に見えるため、「ビジネス」としては売りにくい可能性があります。
・需要の少ない路線での運用コスト削減
ダッカ(DAC)など一部の路線ではビジネスクラス需要が限られているため、機内食や乗務員配置を削減し、代わりに「上位プレミアムエコノミー」として販売する方が効率的だと判断したと思われます。
実際、他社でも同様の例があります。
数年前にクウェート航空(KU)のA330便でDACに飛んだ際、ビジネスクラスの需要が少なかったため、上位クラスの座席をエコノミー客向けに開放していたことがありました。
この施策で大きな収益が見込めるかは疑問です。
ビジネスクラス需要が少ない路線では、そもそもプレミアムエコノミーの需要も限られているためです。
しかも、79席分ものプレミアムシートを配置するのはリスクもあります。
まとめ
このシートはVS時代に体験したことがありますが、幅が狭かった記憶があります。
確かに、ビジネスクラスとして販売するにはちょっと快適ではないかも。
いずれにしても、同社が今後どのようにこの“新しいプレミアムエコノミー”を展開していくか注目されます。
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