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ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の航空券は公式サイトで購入しよう

ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の航空券は公式サイトで購入しよう

AviosハンターのPAR(PRIDEAUX-ANZAI Ryosuke / プリドー安斎亮介)です。
 
2017/11/1から、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の航空券を購入する際、公式サイト以外で予約をした際に追加で£8を徴収されます。
 
どうして、この金額が徴収されるようになるのでしょうか?
 
旅行業界に身を置くPARだからこそわかる視点を、紹介したいと思います。
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航空券の予約の仕組み

多くの航空会社の航空券は、各航空会社の公式サイトだけではなく旅行代理店のオンライン予約サイトで購入することができます。
 
これは、航空会社が空席データと運賃情報をGDSというシステムに流していて、旅行会社はこのGDSと契約をして航空会社の在庫情報にアクセスして、航空券を販売しています。
 
そして、旅行代理店(GDS)を通じて予約が成立した場合は、航空会社はGDSに対して、ブッキングフィーという名のコミッションを支払っています。
 
GDSの主な収益源の一つが、この航空会社からのコミッションです。
 
その金額は、航空会社との契約にもよりますが、だいたい1区間JPY100からJPY500くらいです。
 
なので、例えば自分が旅行代理店を通じて

・TYO – X/LHR – LBA

という往復旅程の航空券を購入した場合、BAはGDSに4区間分 x 人数分のコミッションを支払わなければいけないわけです。

Screenshot

GDSとは?

GDSとは?

これは何のための料金?

そして、今回の追加料金徴収は「GDSフィー(Fee)」と言われるもので、上述のように旅行代理店などを通じてなされた予約については、GDSフィーとして徴収されるものとなります。
 
そんなフィーくらい運賃で吸収してよ、と思うところですが、なかなか大きな金額なので航空会社としては払いたくないんでしょう。
 
なんせ、クレジットカード利用の際にクレジットカード利用料を徴収して、クレジットカード会社に支払う手数料を顧客に負担させる航空会社もあるくらいですから。
(AF/KLはJPY1,500徴収されます)
 
つまりこれは、
 
GDSを通じて販売するとGDSにコミッションを払わなくちゃいけないけどそんなの払いたくない!
 

 
ユーザーに払わせてしまおう!
 
という、ただの価格転嫁な訳です。
 
それだけ、GDSフィーというのは航空会社に重くのしかかってくるのでしょう。
 
同じような動きが、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)でもあります。
 
LHでは少し前から、旅行代理店経由で航空券を購入した際に、€16ほど高い価格を上乗せして販売を行っています。

航空券販売の新しい流れ

それでも、旅行代理店を通じての航空券販売は、まだまだ売り上げのかなりの部分を占めています。
 
GDSなしで単独で販売を行うとすると、旅行代理店では販売できなくなるので、販売チャネルを一つ失うことになり、現状はなかなかきついと思います。
 
そのため航空会社は、GDSを利用しない予約(通信)方式を採用してもらうため、旅行代理店へ働きかけています。
 
それが、NDC(New Distribution Capacity)というIATA標準の通信形式です。
 
これは何かというと、現在GDSや各航空会社毎にバラバラの通信形式(XMLという技術を利用している、という点では同じですが)を、統一したインターフェイスで行うことで
 
・航空会社間
・航空会社 <-> 旅行会社間
 
での予約の齟齬を無くしましょう、という目的で策定された通信形式です。
 
NDCを利用した予約の場合は、GDSフィーは徴収されません。
 
この通信方式が世界中に広まっていけば、航空会社のGDS離れがこれから加速しそうです。
 
ただし、旅行会社側でもこのNDCをシステム的に採用するのには、システム改修で大幅なコストがかかります。
 
ただでさえ薄利多売の旅行業界において、このシステム改修は旅行会社にとっては大きな負担です。
 
かと言って、航空会社が開発費の負担をするなど到底思えません。
 
卵が先か、鶏が先か、ではありませんが、動き出すにはどちらかが巨額を投じてシステム改修を行わなければなりません。
 
そして、こういう時に負担を強いられるのは、だいたい旅行会社なんです。
 
キャリア様の仰ることだから、逆らえない・・・
 
という言葉が、旅行業界の現状を端的に表していると言えるでしょう。
 
いずれにしても、1円でも安く航空券を購入したい方は、旅行代理店ではなく航空会社の公式サイトで購入されることをお勧めします。
 
キャンセルや変更があった場合も、航空会社の方が運賃に関する知識が豊富な人が多いので、何かと安心ですよ。

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