タイ国際航空(TG)のファーストクラスがなくなります

タイ国際航空(TG)は新しいB777-300ER型機でファーストクラスのサービスを刷新したばかりですが、今後2〜3年以内にファーストクラスを廃止すると発表がありました。
TGの新しい戦略
今後の戦略では、プレミアムサービスはビジネスクラスに一本化され、現在残っているロンドン(LHR)・成田(NRT)・関西(KIX)の3路線からも「ロイヤルファースト」は姿を消す予定です。
かつて存在した大規模で豪華なファーストクラスラウンジもすでに閉鎖されており、限られた路線での提供を続けることは持続可能性に疑問が残っていました。
長年、特典やお得な有償運賃で人気のあった「ロイヤルファースト」は、いよいよ消滅するようです。
TGはプレミアム体験の向上と市場シェア回復を目的とした大規模な戦略の一環として、すべての路線からファーストクラスがなくなり、その代わりにビジネスクラスをさらに豪華なものへと進化させる計画です。
CEOは「航空機の近代化に投資し、効率性と国際競争力を高めることで、すべての客室クラスの体験を改善する」と語り、拠点であるスワンナプーム空港(BKK)での地位強化を戦略の中心に据え、市場シェアを着実に伸ばすことを目指しています。
再編計画では、機材の座席構成を「ビジネスクラス・プレミアムエコノミー・エコノミー」の3クラスに統一。
これまで広いフルフラットシートや高級ダイニングを誇ったファーストクラスは、航空業界の潮流に合わせて廃止されます。
アメリカン航空(AA)、ターキッシュエアラインズ(TK)、オマーン・エア(WY)、ニュージーランド航空(NZ)、マレーシア航空(MH)などがすでに多くの主要航空会社がファーストクラスをなくし、ビジネスクラスを最上位と位置づけています。
TGでもすでに段階的にファーストを縮小しており、現在は3路線に限られています。
今後は、通常のビジネスクラスより快適なシートをビジネスクラス前方列に設けることで、追加料金なしでより選択肢を広げる予定です。
TGはすでに2020年にA380やB747-400を退役させた際にファーストクラスの供給を縮小しており、現在残っているのはB777型機のわずか3機だけ。
それも標準化計画の一環として段階的に撤退します。
もっとも、ファーストクラスを維持しているANA(NH)、JAL(JL)、シンガポール航空(SQ)、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)、エールフランス(AF)と比較するほうが現実的ではないかという声もあります。
最終的には、マイレージ利用者だけでなく有償顧客が見込めるかどうかが存続のカギとなります。
まとめ
以前、BKK – NRT路線で新しいロイヤルファーストを体験しました。
この時もすでに、2019年以前に搭乗したファーストクラスからはだいぶサービスレベルが低下していたので遅かれ早かれなくなるのだろうな、という氣はしていました。
世の中からファーストクラスがなくなる前に、一つでも多くの航空会社のファーストクラスに搭乗しておきたいです。