フォーシーズンズとはどんなホテルか

フォーシーズンズは「ブティック」ではなく、世界130か所以上に展開する大手ホテルブランドです。
それでもなお、他社とは一線を画す独自性を保ち続けている点が興味深いところです。
ブランドの背景と創業者
フォーシーズンズは1960年、カナダの実業家 イサドア・シャープ(Isadore Sharp)によって設立されました。
彼はもともと建築家で、友人のためにモーテルを設計したのがこのブランド誕生のきっかけです。
翌年の1961年にはトロントに「フォーシーズンズ・モーターホテル」を開業し、これがすべての始まりとなりました。
現在、フォーシーズンズ社の株式の 71.25%をビル・ゲイツのCascade Investment社が、23.75%をサウジアラビアのアルワリード王子のKingdom Holding社が保有しています。
上場企業ではないため、短期的な利益よりもブランドの質を守る経営が可能になっている点も特徴です。
フォーシーズンズへの主な批評
フォーシーズンズには高い評価と同時に、いくつかの批判も存在します。
* 施設によって設備や雰囲気のばらつきがある
* 都市型ホテルとリゾート型ホテルで体験の質が異なる
* 価格が非常に高く、コストパフォーマンスは必ずしも良くない
つまり、一つのホテルだけでブランド全体を判断するのは適切ではありません。
ブランドの強み ― 卓越した一貫性と”人”の力
フォーシーズンズの最大の強みは、どの国のホテルでも同水準のホスピタリティを維持していること。
スタッフの自然で温かみのある対応、スムーズなオペレーション、細やかな気配り。
これらはすべて、ブランド哲学の実践です。
マリオット系など他の大手ブランドでは、この「自然体のサービス」がなかなか実現できていません。
また、細部へのこだわりも見逃せません。
* 「フォーシーズンズ・ベッド」と呼ばれる独自開発の寝具の快適さ
* 子ども連れでも安心して滞在できる「Kids for All Seasons」プログラム
* 毎朝ロビーで提供される無料コーヒーサービス
* クオリティの高いフィットネス施設
どの地域でも期待通りの体験が得られる。
それがフォーシーズンズ最大の安心感です。
ロイヤリティプログラムを持たない理由
多くの高級ホテルが会員プログラムを導入するなか、フォーシーズンズはあえてロイヤリティ制度を設けていません。
これはブランドへの自信の表れでもあります。
ポイント制度に頼るのではなく、「一回一回の滞在で顧客に選ばれる」ことを重視しているのです。
この姿勢が、サービス品質の維持につながっています。
フォーシーズンズのミッション・ステートメント
同社の企業理念は非常にシンプルで、実践的です。
卓越した品質の体験のみを提供し、世界最高のホスピタリティ企業として認められることを目指す。
そのために、優れたデザインと誠実なサービスをもって、永続的な価値を創造する。
また、「最大の資産は”人”である」と明言しており、従業員の誇りと満足感を尊重する姿勢が明確に示されています。
まとめ
フォーシーズンズは全世界に130軒以上のホテルを展開しながらも、均質で誠実なサービスを提供し続けるブランド。
もちろん価格は高めで、ホテルによって差もありますが、どこに泊まっても満足できる確率が高い。
それがフォーシーズンズ最大の価値です。
これまで、フォーシーズンズには宿泊したことがありませんが、一度サービスを体験してみたいので、まずは世界最安の部屋から宿泊をしたいと思います。



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