ケニア航空(KQ)と南アフリカ航空(SA)が共同の新航空会社を設立へ
アフリカの大きな航空会社の2つ・ケニア航空(KQ)と南アフリカ航空(SA)が、提携をするようです。
ケニアの大統領は、大晦日の国民への演説の中で、両航空会社が事業を統合し、新航空会社「パン・アフリカン航空」を設立し、2023年に運航を開始する予定であると発表しました。
アライアンスを超えた航空会社の提携。
どのような事情があったのか、少し調べてみました。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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提携の背景
この提携は、両航空会社がこの2年程で被った巨額の損失を食い止めるための選択肢を模索していたために実現したものです。
ケニアの大統領は、この提携が「観光、貿易、社会的関与を高め、大陸統合を強化する」のに役立つと述べています。
実際には両社とも2019年以前から財政的に苦しく、両社を存続させるためのアイディアだったようです。
ここで氣になるのが両社のアライアンスの問題です。
SAは、航空会社の最大の国際連合であるスターアライアンスに加盟しています。
KQはスカイチームに加盟しています。
新航空会社はもしかしたら、どのアライアンスにも属さない航空会社になっているかもしれませんが、どのアライアンスに属するかについての情報はまだ発表されていません。
KQによると、「これは合併ではなく、KQとSAの資産を再編成し、南アフリカとケニアの航空部門の競争力を高めるためのエコシステムを目指すパートナーシップである」と述べています。
KQは、2020年には3億3300万ドル以上の損失を計上し、2021年6月30日に終了した6ヶ月間でも1億ドル以上の損失を出しています。
SAは2020年9月以降、すべての商業便と貨物便の運航を停止し、2021年9月に運航を再開したばかりです。
ですがSAも、2020年以前から、支出超過となっていました。
2018年以降、SAは10億ドル近い損失を出していました。
運航を維持するためには、政府からの現金注入が必要でした。
事業を統合し、パン・アフリカ航空を設立する契約は、先月ケニア大統領が南アフリカを訪問した際にまとまったと考えられています。
まとめ
両社が新しい航空会社を設立し、その後で新しい航空会社が2社を吸収合併して、負債を清算しようとしているのかもしれません。
両社の思惑はまだ不明ですが、新しい航空会社ができた後はアフリカ最大の航空会社であるエチオピア航空(ET)との競争となります。
自分はまだ、KQもSAも乗ったことがありませんが、スカイチーム修行でKQは乗ってみたいと思っています。
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