アコーとパリ・サンジェルマン(PSG)のPVに出演させていただきました!

ルフトハンザグループがNDC限定の運賃を販売します

ルフトハンザグループがNDC限定の運賃を販売します

ルフトハンザ・グループ(LHG)は、2025年9月からドイツ国内線における最安運賃「ライト運賃」を、従来のGDS EDIFACTプラットフォームでは販売しない方針を発表しました。
 
この変更により、2025/9/2以降、ドイツ国内線のライト運賃は、NDC経由のチャネル、またNDCに対応したGDSのアグリゲータープラットフォームを通じてのみ購入可能となります。
 
これは航空券販売の将来を表しているように感じたので、ちょっと調べてみました。

航空券ほ販売チャネルが変わる

この方針は、ルフトハンザ・グループ全体で進めている販売手法の近代化と、直販チャネルの強化を目的とした戦略の一環です。
 
NDCを通じた差別化された商品提供によって、パートナーにとってより柔軟で将来を見据えた予約手段を提供できるようになります。
 
なお、ルフトハンザ・グループには、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)のほか、オーストリア航空(OS)、ブリュッセル航空(SN)、ユーロウィングス(EW)、スイスインターナショナルエアラインズ(LX)も含まれます。
 
近年、世界中の航空会社では、従来のEDIFACTによる予約に手数料を課し、NDCを基盤とした新たな販売経路への移行を促す動きが強まっています。
 
また別の試験的措置として、LHGは、シンガポール発の4カ国(ドイツ、オーストリア、スイス、ベルギー)への便についても、予約経路を一時的に制限します。
 
この試みでは、2025/9/1から2025/11/30までの間、K、L、T、Sクラスの運賃はNDCチャネルおよびLHG航空会社の公式ウェブサイトを通じてのみ予約が可能になります。

EDIFACTとは

EDIFACT(Electronic Data Interchange For Administration, Commerce and Transport)は、1980年代に国際連合が定めた電子データ交換(EDI)の国際標準フォーマットです。

NDCとは

NDC(New Distribution Capability)は、IATAが開発した航空券販売のための新しい通信規格です。
 
従来の古いシステム(EDIFACT)に代わる現代的で柔軟なデータ交換手段として設計されました。

なぜNDCが注目されているのか

従来、旅行代理店などはGDSを通じて航空会社の商品を予約してきました。
 
このGDSは、1980年代に設計されたEDIFACTというフォーマットを使用しており、テキストベースで非常に限られた情報しかやり取りできません。
 
その結果、
 
* 座席やサービスの価格だけしか表示できない
* オプション(座席指定、手荷物、機内食など)の柔軟な提案が困難
* ブランディングや個別オファーに非対応
* 航空会社にとって直接顧客と接点を持ちにくい
 
というような不都合が発生しています。
 
従来 :
 
* 旅行代理店 -> GDS(EDIFACT) -> 航空会社 : 基本運賃だけの情報
 
NDC導入後 :
 
* 旅行代理店やオンライン予約サイト -> NDC API(航空会社と直接連携) :
 
* 運賃
* 座席クラス
* 手荷物、機内食、Wi-Fiなどの追加サービス
* キャンペーン価格、限定オファーなども含めて表示・販売可能
 
NDCは、航空業界における「デジタル化」「直販強化」「収益多角化」の流れを支える重要なインフラと期待されています。
 
今後、旅行予約の現場でもNDC対応が「標準」となっていくと考えられます。

まとめ

航空業界では、長年にわたり旅行代理店がGDSを通じて航空券を予約・販売する際に、このEDIFACT形式が使われてきました。
 
ですが技術的には古く、柔軟な商品展開やカスタマイズが難しいため、近年はよりモダンな標準であるNDCへの移行が進んでいます。
 
今後、ルフトハンザグループのような航空券販売の方法が主流となるでしょう。
 
弊社クライアントも、NDCを取り入れるようになるかな。

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