アリタリア航空(AZ)の運航が2021/10/14で終了。新会社へ移行
常に財政難に苦しんでいるアリタリア航空(AZ)ですが、イタリア政府がItalia Trasporti Aereo(ITA)の新たな「国営」航空会社を形成する計画が着々と進んでいます。
EU委員会は、イタリア政府が新航空会社に出資することに許可を出しましたが、単にAZからITAへの資産の引き渡しだけではダメのようです。
予定では2021/10/14にAZとしての運航が終了し、10/15からは新しい航空会社の名前で運航が始まる予定ですが、本当にすんなりいくのでしょうか?
新しい会社への移行について、現時点でわかっていることをまとめました。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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新しい航空会社への移行
イタリアで発表されている、AZから新しい航空会社への移行に関する現状です。
– AZのマイレージプログラムは、ITAとは別の第三者が購入しなければならないが、理論的には第三者がITAに転売することも可能
– ITAは新しいロイヤリティプログラムを最初から構築することを示唆している
– 新航空会社は、AZのブランド、航空機、その他の資産をオークションで購入することができる(そのまま譲渡はできない)
– 10,000人以上の現在の従業員の3分の1が、ITAに雇用されることになる
– ミラノのリナーテ空港(LIN)で85%、ローマのフィウミチーノ空港(FCO)で43%の発着枠を確保する
– ニューヨーク(JFK)、ボストン(BOS)、マイアミ(MIA)、羽田(HND)など45都市、61路線を運航予定
– 2025年には74都市に就航し、2022年夏からはブエノスアイレス(EZE)、サンパウロ(GRU)、ワシントンDC(IAD)、ロサンゼルス(LAX)にも就航する予定
– 現在AZが保有する118機の航空機に対し、ITAは52機で運航を開始予定。52機のうち、長距離路線に使用されるのは7機
– 新航空会社は、2025年までに81機の新規航空機を含む105機の航空機を保有する予定
– ITAがスカイチームアライアンスの一員となるかどうかは不明
– ITAの2文字の航空会社コードは不明
– ITAは8月までにウェブサイトを開設し、10月15日以降のフライトの予約を開始する予定
– 新航空会社は、2025年に黒字化を目指している
こんな感じ。
特に、エティハド航空(EY)やスカイチームとの関係については、現時点ではわかっていません。
個人的には、両社とのマイレージ提携は続けて欲しいと思っていますが・・・。
まとめ
10月に新しい航空会社へ移行するとしても、疑問はたくさん残っています。
AZが営業を終了した後、特典航空券はどうなのか?
10/14以降のフライトで発券された航空券の払い戻しや、他の航空会社への再予約の費用は誰が負担するのか?
など。
特に今、AZのロンドン(LHR)発羽田(HND)行のビジネスクラスが250,000くらいとなっているので、購入しようかと思いましたが、10/15以降の先行きが不透明なのでちょっと購入は見送りですかね。
新しい航空会社にいち早く搭乗したい、という氣はしますが・・・これも、新会社がスカイチームに加盟しないのであれば、搭乗はしないでしょう。
とは言え、AZが発行したチケットが、10月15日になって突然紙切れになるとは思えません。
他の航空会社に再予約するか、単に支払いを返金することになるだろうと思います。
いずれにしても、ITAにとっては本当に厳しいスタートとなるでしょう。
スカイチームに引き続き加盟したとしても、AZの古い機材で運航される限り、搭乗はもう少し後になりそうです。
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