ジェットエアウェイズ(9W)の再生計画。2021年に再就航開始予定
2019年に経営破綻した、インドのジェットエアウェイズ(9W)。
マイレージプログラムは、エティハド航空(EY)のが投資を行い、別の事業体として分社化されたため、実は存続しています。
これにより、EYはインドにおける外国人所有の規則に抵触することなく支配権を行使し、投資をすることができました。
ですがEYが投資から手を引きつつあることで、9WはますますEYからの独立性を高めています。
(EYがグループ会社のエア・セルビア(JU)から離れつつあることは先日記事でお伝えしました)
エティハド航空(EY)がベオグラード(BEG)路線から撤退。グループ会社のエア・セルビア(JU)はどうなる?
そんな9Wですが、2021年に向けて復活する計画があるようです。
その計画を調べてみました。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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9Wの苦難の歴史
2019年の経営破綻に先立ち、9Wはデルタ航空(DL)の上級副社長を新CEOとして採用しました。
その後、アメリカン航空(AA)やスターアライアンス各社との関係を断ち切り、DLやそのエールフランス航空(AF)、KLMオランダ航空(KL)との関係を緊密にしました。
9Wは、投資家が次々と目を向け、大規模で成長しているインドの航空市場での足がかりの魅力を考慮していましたが大規模な投資は実現せず、9Wは現金を使い果たし、飛行機を差し押さえられてしまいました。
インド最大の民間航空会社であった9Wは、かつてインドのワンワールド・キャリアであったキングフィッシャー航空と同じ道を歩むことになりました。
ピーク時には120機以上の航空機を保有していました。誰かがこのブランドを買い取り、新しい航空会社を立ち上げる噂もありましたが、結局実現しませんでした。
再生計画
現在9Wは、債権者の承認を受けた計画で復活しようとしています。
それが早く実現すれば、2021年夏には「国内線と国際線を運航する最高の企業向けフルサービス航空会社」を目指して就航することになるでしょう。
デリー(DEL)、ムンバイ(BOM)、バンガロール(BLR)に拠点を置く予定です。
そして、彼らはインドで製造されたワクチンを輸出するための専用貨物船サービスを導入します。
インドは大きな航空市場ですが、インドで航空で稼ぐのは大変なことす。
国内市場は、政府がエアインディアを保護し、補助金を出してきた国際路線の運航を許可されるまでの間、生き残りをかけた航空会社によって長い間飽和状態が続いています。
国際線の競争においては中東キャリア各社が圧倒的な存在感を示しています。
そのため、利益を出すのが難しい状況となっています。
まとめ
こんな苦しい状況ですが、9Wはかつて、ファーストクラスを含む3つのキャビンクラスを提供する質の高い航空会社だったので、評判の悪いエア・インディア(AI)を追い抜いて、現在急成長しているヴィスタラ(UK)との競争を行うかもしれません。
DLとも近いので、将来はスカイチームに入るかな?
そういえば、先日(2020年12月)にロンドンヒースロー(LHR)に立ち寄った際に9Wの機材があったのでまだ生きているのかな、と思ったのですが、こういう計画があったようです。
9Wが復活したら、一度は搭乗してみたいと思います 🙂
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