ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)のサービス改善計画

ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)の顧客満足度は過去最低の水準にまで落ち込んでいるようですが、この状況を覆すために特に長距離路線において、全クラスで新しい座席への投資を通じて顧客満足度を向上させようとしており、すでにその取り組みが一定の成果を上げているようです。
とはいえ、依然として課題となっているのが機内サービスです。この点についてルフトハンザも認識しており、『FOX(Future Onboard Experience)』というプロジェクトを通じて、すべてのクラスにおけるサービスを抜本的に見直そうとしています。
このプロジェクトには180人のチームが関わっており、ルフトハンザの説明によると、小手先の変更ではなく、あらゆる点を見直すことが目的とされています。
FOXプロジェクト概要
FOXプロジェクトは、すべてのクラスで向上した機内サービスを実現することを目指していますが、それが全路線・全クラスに導入されるまでには、2026年までかかる見込みです。
ただし、FOXの第一歩として、2025年4月からルフトハンザで新しいサービスの試験運用が始まります。
最初のテスト段階では、サービスの改善はエコノミークラスとプレミアムエコノミークラスに限られます。
ミュンヘン(MUC)発サンディエゴ(SAN)行きおよびサンフランシスコ(SFO)行きの便で、乗客はより良いサービスを体験できる予定です。
ちなみに、この両路線では、最新の『エアバスA350-900』の運航がすでに計画されており、新しいファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミーを備えた『Allegris(アレグリス)』キャビンが導入されます。
とはいえ、エコノミークラスとプレミアムエコノミークラスで新しいサービスが具体的にどのようになるのか、まだ詳しい情報は明らかになっておらず、今後の発表を楽しみに待ちたいところです。
ただ、すでにエコノミーとプレミアムエコノミーでサービス改善を始めているスイスインターナショナルエアラインズ(LX)が、そのヒントを与えてくれるかもしれません。
スイスでは、食事やドリンクが大幅にグレードアップされ、サービス開始時にはスナック付きの軽食も提供されています。
「SWISS Senses」という新コンセプトにより、機内食は明らかにグレードアップされました。
まとめ
以前はLHのエコノミークラスは市場でも比較的良い評価を受けていました。
しかし、競合他社がサービスを進化させる一方で、LHはサービスの削減を続け、元に戻すことができませんでした。
だからこそ、今回の大胆な方向転換はまさに「今こそやるべきこと」なのかもしれません。
LHが何をどう変えたのか、そして新しくなったサービスが乗客にどう受け入れられるのか、注目したいところですが個人的にはまず、欠航などイレギュラーなイベントが発生した際の対応の良さをお願いしたいところです。
先日搭乗した短距離ビジネスクラスは、FOXプロジェクトが開始される前でしたが悪くありませんでした。