ここ数年、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)がエアバスA380に新しいビジネスクラスを導入する計画を進めていることが知られていましたが、当初予定されていた2025年から導入時期が遅れていました。
今回はそのスケジュールが正式に発表されました。
2027年半ばまでにA380全機が新ビジネスクラス化
LHは、保有するエアバスA380(8機)のビジネスクラスをすべて新仕様に変更する方針を明らかにしました。
興味深いのは、改修されるのがビジネスクラスのみで、ファーストクラス、プレミアムエコノミー、エコノミーについては、機内エンターテインメントの強化など軽微なアップグレードに留まる点です。
改修の第一号となるのは機体記号D‑AIMCのA380で、2026年2月から工事に入り、同年4月から運航に戻る予定です。
その後、2027年半ばまでに8機すべてのシート配置変更を完了させる計画です。
今回A380に導入されるのは、アレグリスではなく、市場で既に実績のある既製タイプのシートです。
具体的には、トンプソン・エアロ社の「Vantage XL」というスタッガード配列のビジネスクラスシートを採用します。
各シートは全席通路アクセス付きで、座席幅は約58cm、ベッドにしたときの長さは少なくとも2mを確保。
Bluetooth接続や可動式のパーティションなども備えた仕様になります。
なお、この改修によってビジネスクラスの座席数は現在の78席から68席へと10席減少します。
一方で、ファーストクラス8席、プレミアムエコノミー52席、エコノミー371席という構成は維持されます。
2020年、ルフトハンザはA380を全機運用停止とし、「需要が予想以上に急回復した場合に限り再投入する」という慎重なスタンスを示していました。
しかし、大西洋路線を中心とした観光需要の大幅な回復を受け、2023年夏から段階的にA380の運航を再開し、当初14機いたうちの8機を再投入しています。
当初はボーイング777‑9の大幅な納入遅延に対する一時的な措置とされていましたが、時間の経過とともにA380を長期的に運用する方針が固まってきた形です。
ルフトハンザはEUで唯一、本格的なA380機材群を保有しています。
新しいプレミアムシートは、これまで以上のプライバシーと快適性を実現します。
なぜA380にはアレグリスを入れないのか
LHは、新世代キャビン「アレグリス」として、エアバスA350‑900やボーイング787‑9向けに新ビジネスクラスおよび新ファーストクラスを投入し始めています。
それにもかかわらず、A380にはアレグリスを導入せず、既製シートを選んだ理由はいくつか考えられます。
最大の理由は、アレグリス・ビジネスクラスの認証取得が難航していることです。
787‑9ではビジネスクラスの多くの座席が使用制限を受けるなど、認証上の問題が長く尾を引いています。
既に各種認証をクリアしている「出来合い」のシートを選べば、手戻りのリスクを抑えつつ、より早く運航に投入できるというメリットがあります。
さらに、A380の上部デッキは胴体が比較的細く、アレグリス用にカスタム設計したシートレイアウトを収めようとすると、設計や認証のハードルが一段と高くなった可能性もあります。
今回、A380に関してはあえて汎用的なシートに切り替えた判断は、少なくとも現状を考えれば賢明と言えるでしょう。
別途、ルフトハンザはボーイング747‑8についてもキャビン改修を進めており、こちらは下部デッキにアレグリス・ビジネスクラスを導入しつつ、当面は上部デッキに既存ビジネスクラスを残すという、段階的な改修方法が採られています。
まとめ
LHのA380は、ファーストクラスに搭乗したことがあります。
前近代的なシートですがゆったりはしていました。
A380の新ビジネスクラス、1-2-1の座席配列のようなので修行中に調整して搭乗したいと思います。
