中国南方航空(CZ)のワンワールド加入はいつか?
エア・ベルリン(AB)がワンワールドから姿を消してしまいました。
既にワンワールドのホームページからは、ABの表示が消されています。
一方でワンワールドの加盟航空会社は、2014年にスリランカ航空(UL)が加入して以来、参画航空会社がありません。
設立当初からのメンバーであるキャセイパシフィック航空航空(CX)も、背後に中国国際航空(CA)の影がちらついていて、いつスターアライアンスへ移行してしまうかわかりません。
エア・カナダ(AC)とキャセイパシフィック航空(CX)のマイレージ提携開始による懸念
このまま、ワンワールドは衰退の一途をたどってしまうんでしょうか?
その中で、新しくワンワールドへ加入する可能性がある航空会社があります。
この航空会社の、ワンワールド加入の実現可能性について、考えてみたいと思います。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR(PRIDEAUX-ANZAI Ryosuke)です。
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CZのスカイチームでの立ち位置
現在スカイチームには中国系航空会社が2社あります。
CZと、中国東方航空(MU)です。
MUはスカイチームの盟主であるデルタ航空(DL)ガッツリ提携をしていて、スカイチームの中での立ち位置を確固たるものとしています。
MUのスカイチーム内の立ち位置は、DLの提携航空会社の「グループ分け」でもはっきりとみて取れます^^;
デルタ航空(DL) 提携航空会社フライトでの獲得マイレージ数を変更(2018年版)
MUが”Group 1″なのに対して、CZは”Group 3″。
CZは”One of them”に過ぎず、スカイチーム内の立ち位置としてはとてもやりづらい物を感じていることでしょう。
CZはワンワールドメンバーと提携を強化している
そんな中で、CZはブリティッシュ・エアウェイズ(BA)やアメリカン航空(AA)と提携を強化する発表を行っています。
ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)と中国南方航空(CZ)が提携開始
そして、遂にCZは2018年12月31日を以って、スカイチームを脱退することになりました。
さらに、CZはカンタス航空(QF)とコードシェアを強化しており、ワンワールドへ移行する準備はバッチリ、とも言いたげです。
ただ、もしCZがワンワールドへ加盟するとしても2019年中ではないと思っています。
早くて、2020年末とかそんな感じだと思います。
なぜなら、アライアンスメンバー間のシステム連携が必要となり、システム改修が必要になるからです。
現在ワンワールドメンバーは自社の基幹システム(GDS)としてAmadeusまたはSabreを採用しています。
一方でCZは、TravelSkyという主に中国系航空会社が採用しているシステムを利用しています。
ワンワールド内に、TravelSkyを採用している航空会社はありません。
ということは、システム連携にもそれなりの改修をいれなければいけないということ。
あんな大規模なシステム同士の連携が、1年やそこらで終わるはずがありません。
さらに言うと、加盟直後はそれなりのシステム障害が起こることが容易に想像できます・・・。
もしかしたら、CXのワンワールド脱退の方が早いかもしれませんね^^;
まとめ
現在、ワンワールドメンバーの中で中国・インドを拠点にしている航空会社はありません。
CZは、「ルール違反」であるスカイチーム以外の航空会社と数多くコードシェアを行っており、あまりスカイチームの「アライアンス」を意識していないようにも見えます。
ワンワールドとしては喉から手が出るほど欲しいであろう中国系航空会社ですが、移行のためにはスカイチームへお金を払わなくてはいけないようです。
そのための資金はどこから出てくるのか。
恐らくAA単独で支払うことはせず、他のワンワールドアライアンスメンバーへも協力を依頼するでしょう。
そうなると、自分達が搭乗する航空券代に跳ね返ってくることになります。
これはあまり、嬉しくないですね。
またCZは、遅れが多発することで有名です。
これは緩いスカイチームだから許された部分があるのかもしれないので、もしワンワールドへ移行したら遅れの問題が少しは改善されるかもしれませんね。
いずれにしても、CZがワンワールドへ移行するためには様々な障壁があると思いますが、PAR的にはワンワールドが潰れないよう願っています。
(BA修行の絡みがあるので・・・)
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