エバー航空(BR)は Skytrax で常時5つ星評価を受ける世界トップクラスの航空会社ですが、そのマイレージプログラム「Infinity MileageLands」はあまり馴染みがありません。
理由はシンプルで、マイレージを貯める手段がほとんどないからです。
ですが、ゾーン制の固定アワードチャートを採用しているため、近年では珍しい「明確なスイートスポット」がいくつも残っており、スターアライアンス系プログラムの中でも必要マイル数が際立って低い区間があります。
プログラムの基本ルールと注意点
ゾーン制アワードチャートには「EVA Air 自社便用」と「Star Alliance 提携便用」の2種類が存在します。利用する際は以下に注意が必要です。
1. EVA Air 自社便のチャートはゾーン間の組み合わせが限定的。例えば「オセアニア → ヨーロッパ」の発券は不可。提携便用チャートはほぼ全ゾーン間で可能。
2. 複数名予約は手続きが極めて煩雑。
3. マイレージ有効期限は獲得から 36 ヶ月固定(延長不可)。
4. マイレージ購入は可能だが、必要マイルの 50% は自己保有分でなければならない。
自社便のスイートスポット
BR自社便のアワード在庫は良好で、Infinity MileageLands 会員には外部プログラムより多くの席が開放されます。
アジア域内エコノミー(片道 10,000 マイル〜)
– 台北 ⇄ 香港、台北 ⇄ マカオ など短距離は片道10,000 マイル
– それ以外のアジア域内は片道17,500 マイル
– 注目すべき仕様:ゾーン内乗り継ぎは追加マイル不要。台北(TPE)での乗り継ぎが 24 時間以内であれば、東京 – 台北 – デンパサール のような行程も 17,500 マイル片道で発券可能
アジア域内 Royal Laurel ビジネスクラス(片道 25,000 マイル)
BRのビジネスクラス「Royal Laurel」はフルフラット・全席通路アクセス・プライバシーパネル付き。
– アジア発着のBRビジネスクラスは一律 25,000 マイル片道
– 例:東京 – 台北 – デンパサール もビジネス 25,000 マイル片道
これは Star Alliance 系プログラム随一の安さです。
ANA(NH)やシンガポール航空(SQ)と比較しても優位。
アジア ⇄ 欧州・米国 プレミアムエコノミー(片道 55,000 マイル〜)
55,000マイルでBRのプレミアムエコノミーが発券可能。
– バンコク(BKK) – 台北(TPE) – ロサンゼルス(LAX)
– クアラルンプール(KUL) – 台北(TPE) – バンクーバー(YVR)
アメリカ東海岸路線(シカゴ(ORD)、ニューヨーク(JFK)、ヒューストン(IAH)、ワシントン D.C.(IAD)、ダラス(DFW)、トロント(YYZ))は60,000マイルに上がります。
Star Alliance 提携便での発券
自社便より若干高めですが、ゾーン乗り継ぎロジックは同様。
北東アジア域内 / 東南アジア域内(片道 15,000 マイル〜)
– 東京 – ソウル(ANA / Asiana)
– シンガポール – バンコク – ハノイ(SQ / TG)
– ビジネスクラスは27,500 マイル
南西太平洋域内(片道 17,500 マイル〜)
オーストラリア、ニュージーランド、フィジー、仏領ポリネシアが同一ゾーン。
– シドニー – オークランド
– パース – オークランド – ナンディ
– メルボルン – オークランド – パペーテ
理論上ビジネスは 27,500 マイルですが、ニュージーランド航空(NZ)のビジネス席は提携便にほぼ開放されません。
南西太平洋 ⇄ アジア(片道 52,500 マイル〜)
– シンガポール – ダーウィン(SQ)のような短距離でも、
– オークランド – 北京 – 東京 のような長距離でも、同じ 52,500 マイル
– ビジネスは 77,500 マイル
長距離行程を組むほど価値が増します。
発券方法と注意点
– オンライン発券はBR公式サイトで可能。ただし広範な日付カレンダー検索機能がないため、Star Alliance 便の空席確認は Air Canada Aeroplan など別プログラムでの事前確認がベター。
– 単独旅客の発券は比較的シンプル。
– 2名以上の発券は非常に煩雑:
– 「オンラインサービス」を有効化(申込書をダウンロード → 記入 → 署名 → メール送信)
– 同行者を「Nominee(指定受益者)」として登録
– マイルを Nominee 口座へ移行(発券に必要な全マイル数を移行する必要あり、不足分のみではない)
– その後それぞれの口座から発券検索
同行者それぞれが自分のアカウントを開設し、各自マイルを貯めて個別に発券する方が圧倒的に楽です。
- 日付変更手数料は無料
- 経路・キャリア変更は USD50。
まとめ
東京 – 台北 – デンパサール の 25,000マイル片道ビジネスが突出して魅力的です。
TPE経由でアジア各都市へ抜けるルートを組む層には事実上の「最安ビジネスクラス通貨」と言えます。
ただし、日本在住者のマイレージ獲得経路としてはなかなかないのが現実。
TPEにあるBRの最上級会員向けラウンジは、一度利用してみたいなと思っています。
