ヒルトンの確約レイトチェックアウトが有料で選択可能となります

ヒルトンは現在、新たなホテル運営システム「PEP(プロパティ・エンゲージメント・プラットフォーム)」の導入を進めています。
これは、これまで長年使われてきた自社開発のシステムを段階的に廃止し、2026年までに全ホテルでの導入完了を目指すものです。
新システム「Prodigy」で滞在オプションを販売管理
ヒルトンが導入を進めている新プラットフォーム「Prodigy」は、レイトチェックアウトやペット料金など、滞在中の各種有料オプションの販売管理にも活用される予定です。
ヒルトンは今後、事前確約のレイトチェックアウトに対して一律料金制度を導入する計画です。
レイトチェックアウトのオプションは、宿泊予約時の追加サービスとして、あるいは滞在の72時間前までにアプリ経由で購入可能です。
ホテル側の裁量で特定日だけに限定することや、販売自体を停止することも可能ですが、初期設定としては、フルサービスホテルで20件、セレクトサービスホテルで10件が販売可能枠として用意されているようです。
上級会員特典としての位置づけは終了
かつてはヒルトン・オナーズの上級会員特典のひとつとされていたレイトチェックアウトですが、現在は特典の一覧から削除されています。
https://www.hilton.com/en/hilton-honors/member-benefits/
今後は有料サービスとしての提供が基本となる見込みです。
ただし、ヒルトン・オナーズの利用規約やアプリ上の各会員ステータスの特典一覧には、レイトチェックアウトの記載が依然として残っています。
なお、ハイアットやマリオットでは、レイトチェックアウトは確約された特典となっています。
一方、IHGや現在のヒルトンでは、空き状況に応じて対応されるスタイルが続いています。
「アラカルト式課金」はホテルにも好都合?
航空業界が長年行ってきたように、ホテル業界でもチェックイン時間、レイトチェックアウト、さらには毎日のハウスキーピングまで、あらゆる要素を有料オプションとして切り分けて販売する方向に進んでいるように見えます。
こうした「アラカルト式」の価格設定は、ホテル側にとっても収益を最大化するチャンスとなるでしょう。
一方で注意したいのは、ヒルトン・オナーズではレイトチェックアウトが一度も「確約された上級会員特典」になったことはないという点です。
現在提供されている「空室状況に応じた対応」も、どの程度遅くまで可能なのか明確ではありません。
自分がヒルトンに宿泊したさいの肌感覚ではヨーロッパだと、長くて13.00まで、というところが多かったように思います。
まとめ
2026年までに、ヒルトンが他にどんな滞在要素をアドオンとして販売していくのか注目されます。
たとえば、朝食やルーム清掃、眺望、階層指定なども候補に挙がるかもしれません。
そしてこの流れは、別のホテルチェーンにも広がっていくでしょう。
日本書紀排除のための施策であれば、良いのですが・・・。