ハイアットがヨーロッパのホテルグループ買収を検討中
ハイアット修行をする際に問題になるのが、ヨーロッパにおけるホテルの少なさです。
2020年になり、ハイアットはパリ(CDG)とチューリッヒ(ZRH)の空港周辺にホテルをオープンさせましたが、それでもヒルトンやマリオットに比べると少ない状況です。
なのでどうしても、ヨーロッパにおいてはアコーホテルズのホテルを選択しがち。
ヨーロッパのホテルが手薄な事情はハイアットもわかっていて、ハイアットは買収によってヨーロッパでの拡大を目指しているようです。
それはどのようなものでしょうか?
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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ハイアットによる買収計画
ハイアットは、2020年以前にはヨーロッパでの成長に力を入れていましたが、当然のことながらその計画は保留になりました。
状況が好転し始めた今、ハイアットはその続きを考えています。
ハイアットの経営陣は、アジアよりもヨーロッパに成長機会があると判断したようで、ヨーロッパのホテルを買収することで成長を考えているようです。
ハイアットは、2018年にTwo Roads Hospitalityを買収し、これによりAlilaやThompsonなどがハイアットブランドとなりました。
ハイアットがし得るホテルグループは?
ハイアットが買収できる可能性のある既存のホテルグループはどこでしょうか?
アコーホテルズ、IHG、ラディソンは、いずれもヨーロッパで大きな存在感を持っていますが、今のハイアットには大きすぎる、コストのかかる買収であり、同社が求めているものとは違うと思います。
Rocco Forteは、ヨーロッパに10数軒の高級ホテルを持っています。
Rocco Forteは、ハイアットにはない5つ星ホテルがあるので、ハイアットと補完関係にあります。
Kempinskiはドイツのホテルグループで、ヨーロッパを中心にアフリカや中東にも75以上のホテルを展開しており、ポートフォリオはハイアットと補完関係にあります。
Scandicはスウェーデンを拠点とするホテルグループで、主に北欧に250以上のホテルを展開しています。
これは間違いなくヨーロッパにおけるハイアットの成長に貢献するでしょう。
Meliaはスペインを拠点とするホテルグループで、350以上のホテルを持ち、主にヨーロッパにありますが、その他の地域にもあります。これは興味深い買収対象となるでしょう。
NH Hotelsも同じくスペインのホテルグループですが、2018年にハイアットが買収の話がありました。
その後立ち消えになっていますが、この話が再び上がってくるかもしれません。
Premier Innを擁するWhitbread Hotels & Restaurantsはイギリスのホテルグループですが、Premier Innはハイアットプレイスと被っているか更に下位の位置付けとなるので、ハイアットは買収しないかと思っています。
まとめ
ハイアットが他のホテルグループの買収を検討しているからといって、実際に実現するわけではありません。
結局のところ、買収価格が適切でなければ、交渉は破綻します。
ハイアットはスモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド(SLH)と提携を行っており、ヨーロッパであらゆる種類のホテルを展開しています。
しかし、SLHはホテル運営会社ではなく、単なるマーケティング会社なので、SLHを買収することはありません。
個人的には、1泊JPY5,000以下で宿泊できるホテルが増えればハイアット修行がしやすくなるのでありがたい一方、「これでハイアットなのか・・・」という思いはしたくないため、宿泊料金が安すぎるホテルグループの買収は避けてほしいと思っています。
そして、ヒルトンやマリオットのようにあまり大きくなりすぎてもハイアットの個性が失われてしまう氣がしまうので、無理に拡大しなくても良いのではないかと思っています。
ハイアットが営利を追求する企業である以上、成長は至上命題なのはわかっているのですが・・・。
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