アコーとパリ・サンジェルマン(PSG)のPVに出演させていただきました!

実録・京都お座敷遊び(Kyoto Ozashiki Asobi)

実録・京都お座敷遊び(Kyoto Ozashiki Asobi)

舞妓さん、
 
芸妓さん、
 
料亭、
 
祇園、
 
先斗町、
 
お座敷遊び、
 
一見さんお断り・・・。
 
その言葉や存在は恐らく、誰もが知っているであろう京都を代表する文化ですが、ベールに包まれている部分が多く、なかなかその実態を知ることができません。
 
ですが、コミュニティメンバーのとある社長さまのご厚意で、2021年に初めて「京都のお座敷」というものを体験することができました。
 
そして先日、再び社長さまにご案内いただき、お座敷遊びをしてきました。
 
関係者の方々に許可を得て、今回体験したお座敷遊びの詳細をお伝えします。
 
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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京都お座敷基礎知識

自分も京都のお座敷遊びのことについては全く知識がなかったのですが、社長さまに色々教えていただき、基礎知識は頭に入りました。
 
概要を少しだけ、お伝えします。

京都には5つの花街がある

京都には祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東の5つの花街があり、これを総称して五花街(ごかがい)と呼んでいます。
 
それぞれの街にお茶屋さんがあり、置屋があり、芸舞妓さんたちが所属しています。
 
今回自分がご案内いただいたのは、先斗町(ぽんとちょう)のお座敷です。

舞妓と芸妓の違い

舞妓さんと芸妓さんの一番の違いは髪型です。
 
舞妓さんは自分の髪で日本髪を結い上げていますが、芸妓さんはかつらを被ります。
 
また、かんざしをつけるのも舞妓さんだけ。
 
舞妓さんは、芸妓さんになるための21歳くらいまでの間の方々で、それ以上の年の方が舞妓さんになることはできないそうです。

お茶屋

お茶屋とは、お客さんからお座敷遊びの依頼を受け、料亭の手配や芸舞妓さんの手配をする窓口となっているお店のこと。
 
お茶屋の女将さんはお客さんの希望や好き嫌いなどをきちんと把握して、発注をするコーディネーターとなります。
 
料亭や芸舞妓さんの手配だけでなく、お客さんの要望は様々な形で応えてくれます。
 
午前中に南座で都をどりを鑑賞したのですが、そのチケットの手配もしてくれます。
 
とても良い席を取ってくださいました。


お茶屋さんが手配した料亭の食事代や芸舞妓さんの花代(アテンド料)などはすべて、一括して後程お客さんに請求がきます。
 
金額は、請求書を見てみないとわかりません。
 
いわゆる「一見さんお断り」というのは、
 
お座敷遊びの手配をお茶屋さんに頼むことができない
 
ということで、通い続けて信用を積み重ねないと、人となりもわからず、好みもわからず、また取りっぱぐれの可能性もあるためお座敷の手配をしてもらえない、という訳なんです。
 
一度二度、だれかの紹介などでついて行っただけではまだまだ信用は築かれていません。
 
信用が足りないうちは、手配をお願いしてもやんわりお断りされます。
 
顔を覚えてもらい、様々な会話をする中で(支払い能力も含め)信用を築き上げていって初めて、お座敷の手配をしてもらえる、という訳です。

置屋

置屋とは、舞妓さん見習い(仕込みさん)・舞妓さんが普段住んでいる場所です。
 
場所は、非公開。
 
イメージとしては、芸舞妓さんの芸能プロダクションです。
 
置屋のおかあさんがマネージャーとして、お茶屋さんから依頼があった場合に芸舞妓さんを手配します。

料亭

料亭は、お茶屋さんが贔屓にしているその花街のお店で、お客さんの好みによって手配されるお店が異なります。
 
料亭自体は一見さんでも予約をして入ることができますが、お茶屋さんが手配してくださることにより対応・お部屋・食事が全く異なってくるのは言うまでもありません。
 
料亭に芸妓さんがいるわけではありません。

実録・先斗町お座敷遊び

それでは、今回自分が体験したお座敷遊びの詳細をお伝えします。

お茶屋・久富美さん

社長さまが贔屓にしているお茶屋さんが、先斗町にある久富美さん。

芸妓さん姉妹が経営されているバーで、お姉さんのお名前がお店の名前になっています。


この日、お座敷遊びの前にエア・カナダ(AC)のセミナーを行ったのですがなんと、この会員制バーでセミナーを開かせていただけることに。

お店の前に、「お茶屋」「会員制」の札が掲げられています。


お店の中も、撮影OKの許可をいただきました。




昭和を代表する洋画家・小磯良平が描いた、舞妓時代の久富美さん。

セミナーのために、わざわざスクリーンを用意してくださったんだとか。

内容が内容だけに、恐縮しきりです。
 
手配をしてくださった妹の市光さん(2021年芸妓を引退)にお会いするのはこれで2回目でしたが、名刺をいただて最後の方には「安斎さん」と名前で呼んでいただけました。
 
自分もお茶屋さんにお願いして先斗町で遊ぶことができるようになるにはまだまだ、社長さまのご案内で通い続けなければいけませんが、将来先斗町でお座敷を設ける場合には久富美さんにお世話になることになります。
 
 
セミナーの後、料亭へ行く前に社長さまにお座敷の基礎知識をお話ししていただきました。
 
お座敷遊びをお行儀良く楽しむための知識、ルールを簡潔に、わかりやすく説明してくださいました。
 
この基礎知識があると無いとでは全然違いますね。

料亭・ちもとさん

続いて訪れたのは、四条通りを挟んで南側にある、京料理 ちもとさん。


入り口には、舞妓さんが履く「おこぼ」と芸妓さんの履物がおいてありました。
(一番奥の、丈が高い履物がおこぼです)

入り口の絵は、北野武氏が描いたそうです。




今回は10名以上の方々と一緒に行きましたが、こんなに広い部屋へ案内されました。


窓からは、鴨川と四条大橋、南座を見ることができます。


一部、料理が用意されていました。



乾杯は日本酒で、という京都市の条例があるそうです。
 
芸妓さん、舞妓さんがお酌をしてくださり、楽しく会話やゲームをしながら季節の美味しい料理をいただくことができました。














芸舞妓さん

今回お座敷に同席してくださった芸舞妓さんです。

前回のお座敷にも同席してくださった、もみ福さん。

昭和歌謡が大好きな、渋い方です。


同じく、前回も同席してくださった、市笑(いちえみ)さん。


実はご自身で先斗町芸舞妓さんのLINEスタンプをデザインされていて、自分も愛用しています。
 
 
そして、初めてお会いした、多華(たか)さんと

秀知紗(ひでちさ)さん。

今回唯一の舞妓・市琴(いちこと)さん。

実は社長さまが将来を見込んでいる方でもあります。

食事中、芸舞妓さんが代わる代わるご挨拶とお話しをしてくれます。

お座敷遊び・とらとら

食事の合間に行われるお座敷遊びの定番・とらとら。
 
ルールは簡単で、ジェスチャー表現を使用したジャンケンです。
 
屏風に隠れて
 
・虎
・加藤清正
・加藤清正のお母さん
 
の中から一つを選び、歌に合わせてそのジェスチャーで屏風から出てくるのですが、
 
虎(左)は加藤清正(右)に負け、

加藤清正(右)は加藤清正母(左)に負け、

加藤清正母は虎に負ける、という感じです。
 
参加者みなさんにも挑戦してもらいましたが、自分も挑戦しました。
 
相手は、多華さん。

自分が加藤清正母、多華さんが虎でした。

というわけで、自分の負け。

負けた場合には、罰ゲームがあります。


(なお、勝った場合は祝杯をいただきます)

お座敷遊び・金比羅船々

続いて、お座敷遊びのもう一つの定番・金比羅船々。
 
芸妓さん(舞妓さん)と向い合い、善の上に椀のような道具を真ん中に置き、「金比羅船々」を歌いながら交互に手をのせます。
 
椀を片方が取ったら相手は手をグーにして善の上に置き、

そのままならパーを出すルールで、


このように、パーを出して善の上に手を置いて間違えたら負けです。


曲はだんだん早くなっていきます。
 
なお、椀を続けて取れるのは3回まで。
 
というわけで、自分も挑戦。

以前も挑戦し、負けてしまったので今回は勝ちたいところです。


やっぱり今回も、勝てませんでした。

というわけで、罰ゲーム。

まとめ


あっという間の3時間半でした。
 
お座敷遊びや祝杯の時の掛け声などは時代とともに変化しているそうで、「古くささ」はありません。
  
自分は何回、「ええおとこ、おとこまえ〜」になったことでしょう。
 
芸妓さん、舞妓さんとの会話も、芸のことだけでなくご自身のことを聞くこともでき、意外な一面を知ることができます。
 
 
なお、芸妓さん・舞妓さんの写真を撮るのは大丈夫ですが動画関係は一切NG、というルールとなっています。
 
外を歩いている芸妓さん・舞妓さんの写真を撮る際も、「お行儀よく」撮りましょう。
 
また、お座敷に関する更なる知識・ルールや、写真だけでは伝わらない実際のお座敷遊び体験は、Advanced Travellerの中で案内をしています。
 
お座敷は、夫婦やパートナーと一緒に楽しむこともできます。
 
お座敷遊びを一度体験しておくと、一歩先を行く京都通になることができそうです 🙂
 
海外に誇るべき日本の文化だと思うので、将来的に海外の方をお座敷を招待するために、今のうちに一見さんではなくなっておくのはいかがでしょうか 😉
 
 
自分は大学時代4年間、京都に住んでいました。
 
祇園へはバイトで来るだけで、芸舞妓さんを見たことはなかったように記憶しています。
 
先斗町も名前は知っていましたが、通りを歩いたのはお座敷遊びの時が初めて。
 
南座へ入ったのも、今回が初めてでしたし。
 
ですが20年の時を経て、当時は考えもしなかった京都の文化に触れることができたのはなんとも感慨深いです。
 
神社、ホテル、クロワッサン、そしてお座敷遊び。
 
京都にはやることがたくさんあります。
 
これからも京都へは足を運ぶことになると思いますが、学生時代に味わい尽くせなかった京都を、お行儀よく体験していこうと思います。

今回使用したカメラとレンズ

カメラ :
Olympus OM-D E-M5 Mark III
 
レンズ :
Olympus M.ZUIKO 12-100mm F4.0 – 5.6 IS PRO

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