ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)は、短距離路線の機材清掃をフライト間で減らせるかどうかを試しており、場合によってはトイレ清掃すら行わない可能性があります。
ただし対象はエコノミークラスのみです。
機内清掃削減テスト
ルフトハンザは2026/3/16から3/29までの期間、ヨーロッパ各地の空港から出発する約20の短距離路線で試験を実施しています。
この試験では、フライト間の「簡易清掃」の商業的・運用上の可能性を検証することが目的です。
興味深いことに、この試験はエコノミークラスのみが対象で、ビジネスクラスは対象外です。
とはいえ短距離のビジネスクラスは、中央席をブロックしただけのエコノミー座席に過ぎません。
LHは「清潔なキャビン」をビジネスクラスの新たな付加価値として売り出せるかを探っているのでしょうか。
この試験では、エコノミークラスの清掃は「必要に応じて」のみ実施されます。
例えばトイレやシートポケットのゴミ処理も「リクエストがあった場合のみ」となり、従来の全面清掃ではなく、部分的なチェック清掃にとどまります。
つまり、客室乗務員が清掃の必要性を判断し、必要であれば依頼する仕組みです。
この試験は現在、フランクフルト(FRA)やミュンヘン(MUC)発便ではなく、その他の空港発便に限定されています。
また、機材が一晩駐機する場合は従来通り清掃が行われます。
LHは、乗客満足度に影響を与えずに時間とコストを削減できるかを検証しています。
さらにこの試験の一環として、清掃スタッフの削減も検討されています。
例えば、これまで4人だったスタッフを2人に減らす案です。
ただしその分、1機あたりの清掃時間は長くなるため、ターンアラウンド効率の観点では疑問も残ります。
なお、試験内容は日々見直されています。
例えば当初はシートベルトを整えない方針も含まれていましたが、乗務員からのフィードバックによりすでに撤回されているようです。
まとめ
綺麗好きの日本人でなくても、機内清掃の削減を歓迎する乗客はいないでしょう。
そもそも通常の清掃を行っていても機内は必ずしも清潔とは言えません。
航空会社としては、乗客に氣づかれない範囲でコストを抑えることが重要です。
LHの短距離路線では、エコノミークラスのサービスは水1本と機内販売程度であり、実際のところ大きな汚れは発生しにくいとも言えます。
またシートポケットはメッシュ構造のため、ゴミの有無も確認しやすい設計です。
そのため、清掃の簡略化としては極端な事例とは言えないかもしれません。
ただし、トイレが毎回清掃されないのはちょっと氣になる点です。
機内で最も不衛生になりやすい場所であり、搭乗直後からすでに汚れている状況は快適とは言えません。
この試験からLHが何を学び、将来的にどのように清掃方針を変更するのか注目されます。
