ハイアットの新しいブランド「Unscripted By Hyatt」

ハイアットが新たに発表したホテルブランド、「Unscripted by Hyatt」。
このブランドは、「型にはまらない旅を好み、本質的な快適さを重視する旅行者」に向けて設計されたものであり、ホテル業界に新たな風を吹き込むことが期待されています。
ホテルの位置付け
公式発表によると、このブランドは「エッセンシャル(Essentials)」カテゴリに属し、アップスケール(高級カジュアル)セグメントに位置づけられています。
つまり、最高級ホテルではないものの、質の高い滞在とサービスを適正価格で提供することを目的とした新しい選択肢です。
地域の個性と一体化したコレクション型ブランド
「Unscripted」は、画一的なブランド規格に縛られず、各施設がその土地ならではの雰囲気やストーリーを反映できることが特徴です。
つまり、一つひとつのホテルが独自の世界観を持ちながらも、「ハイアットならではの安心感と品質」を担保しているというわけです。
この柔軟性こそが、今後のブランド展開において重要な要素。
新築ではなく既存の建物を再活用し、改装してブランド化することで、コストを抑えつつ市場への拡大が可能になります。
現時点では世界中で約40のホテルが加盟交渉中であり、今後の成長が見込まれています。
他ブランドとの違いと今後の市場での立ち位置
ハイアットには既に「Unbound Collection」や「JdV(Joie de Vivre)」といった個性派ブランドが存在していますが、Unscriptedはそのよりカジュアルでライトな位置づけになると見られます。
たとえば、Unboundは独立系の高級ホテルを束ねたコレクションであり、JdVは地域密着型のブティックホテルが中心です。
Unscriptedはこれらと似た自由度を持ちつつも、よりミニマルな滞在を提供することを意識しているようです。
つまり、ハイアット内では「Unbound > JdV > Unscripted」のようなグレード感になると予想されます。
マリオットで例えるなら、「Unbound」はLuxury Collection、「JdV」はTribute Portfolioに近く、Unscriptedはまだ該当するブランドが見当たらない、新しいポジショニングとも言えるでしょう。
まとめ:ユニークな宿泊体験を手軽に、でも安心して
大手ホテルグループに加盟しつつも、独自性を尊重した宿泊施設を提供するという方向性は、多様化する旅行スタイルに合った流れと言えます。
地域の特色を活かした、というコンセプトは、どのホテルブランドにも存在します。
Unscriptedからさらに他のホテルーチェーンにリブランドする際もコストを抑えることができそうな点もオーナーにとっては魅力なのかもしれません。
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