4月 8, 2026
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アコーがEssendiを売却

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アコーは、不動産事業Essendiの30.6%の持分をBlackstoneとColony Investment Managementに最大9億7,500万ユーロで売却する覚書を締結したと発表しました。
 
この取引条件では、Essendiが保有するホテルは引き続きAccorブランドとして運営され、今後20年の長期契約となる新たなフランチャイズ契約へ段階的に移行されます。

Essendiとは

Essendiは、もともと2017年にAccorがアセットライト戦略を進めるために分離した AccorInvest を、2025年にリブランドしたものです。
 
この分離の際、Accorは所有・リースしていたホテルの大半をAccorInvestに移し、2018年には外部投資家へ過半数株式を売却しました。
 
同年、Accorは Mövenpick Hotels & Resorts を買収し、長期運営契約を維持する一方で、リース物件は売却しました。
 
また、同社は Orbis の86%の持分もAccorInvestへ売却しています。
 
Essendiブランドが1年前に発表された際、不動産データ会社CoStarは、2024年末時点で78億ユーロ相当の資産を持つ、ヨーロッパ最大のホテルオーナー兼運営会社だと報じました。
 
現在、Essendiのウェブサイトによると、20カ国で535軒のホテルを展開しています。
 
Essendi は、フランスのホテル大手 Accor が進めてきた「アセットライト戦略」の中核となる不動産会社の最新ブランドです。もともとは AccorInvest として知られていた会社で、2025年に「Essendi」へリブランドされました。

Essendi = ホテルの「所有・不動産」を担当する会社

一方で

Accor = ブランド・運営・会員プログラムを担当

つまり、

* Accor → ホテルブランド(ソフィテル、ノボテルなど)
* Essendi → 建物のオーナー(ホテル不動産)
 
という分業体制です。

なぜEssendiが作られたのか

2010年代以降、ホテル業界では「アセットライト(資産を持たない)」戦略が主流になりました。
 
・以前
* Accorがホテルを所有+運営
 
・現在
* 投資会社・不動産会社(Essendi)が所有
* Accorがブランドと運営
 
この形に変えることで、
 
* 資産売却で資金確保
* リスク軽減
* ブランド拡大のスピード向上
 
というメリットがあります。
 
BlackstoneとColony Investment Managementとの取引は、Accorが2025年12月中旬に自社株買いプログラムの停止を発表した頃から進められていました。
 
Accorは声明で、この取引は2026年第3四半期に完了する見込みだとしています。
 
完了後、AccorはEssendiに対する持分を完全に手放すことになります。
 
なお、2025年12月中旬時点では、AccorはEssendi以外にも104のホテル資産を保有しており、これは同社の5,800以上のホテルポートフォリオの一部となっています。
 
またAccorは、ライフスタイル系ホテル・レストランブランドを展開する Ennismore のIPOも検討しています。
 
アコーは最新の決算発表で、IPOにより「流動性と柔軟性を高め、Ennismoreの成長を支援する」と説明しており、仮に実施された場合でもAccorが引き続き支配株主となる見通しです。

まとめ

この売却が完了すると、アコーはEssendiから完全撤退し、完全なアセットライト企業になります。
 
今後のアコーは、
 
* ホテルを所有しない
* ブランド・運営に特化
 
つまり、
 
* Marriott International
* Hilton
* IHG Hotels & Resorts
 
と同じ完全アセットライト型になります。
 
この動きはつまり、マリオットやヒルトンと同じようなホテル体験になってしまうかもしれない、という可能性があります。
 
* ホテルブランドは変わらない
* でも「オーナー」が変わる
* 改装・投資判断が変わる可能性あり

つまり、同じブランドでもホテル品質に差が出やすくなるでしょう。
 
同じブランドなら同じサービス・品質を期待する客、特に上級会員にとっては、やや不満が増えるような出来事となるかもしれません。
 
今後に注目です。

Article Categories:
Accor · Hotel

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