エールフランス(AF)がデルセー・パリと共同で発表した新コレクション「Elegance」は、ラゲージの世界にフレンチな洗練をもたらします。
傷つきにくい仕上げ、静音ホイール、スマートな機内持ち込みケース、リサイクル素材のリュックなど、いずれも現代の旅に合わせて作られています。
パリ行きの航空券を売り、ラ・プルミエール(La Première)では洗練されたサービスを提供し、ネイビーブルーを高級に見せる独特のフレンチセンスで知られるAFが、今度はラゲージで旅行者の注目を集めようとしています。
デルセー・パリと共同で生み出された新コレクション「Elegance」は、本物のシャンパンが機内でサーブされる前から、もっと現実的に言えば、荷物ベルトに放り込まれる前から旅は始まっている、と信じる旅行者のためのスーツケースおよびトラベルアクセサリーのラインです。
航空会社ブランドのラゲージはニッチな小売り戦略に聞こえるかもしれませんが、プレミアム旅行ビジネスには見事に収まります。レガシーキャリアは何年も前からこの分野にじりじり進出してきましたが、それはラゲージが、フライトが終わったあとも乗客の手元に残る数少ない「旅の物品」のひとつだからです。
「Elegance」はクリーンなライン、実用的なディテール、そして過剰さのない洗練を好むフランス流の感性をもとに作られています。
コレクションはネイビー、アイボリー、抑制の効いた仕上げといった、AFブランド全体のビジュアル言語と通底しています。
AFだけではない
ドイツのフラッグキャリアであるルフトハンザ・ドイツ航空(LH)もまた、リモワとの提携を通じて、航空会社ブランドのラゲージが持つ力を早くから理解していました。
LHブランドのリモワ・クラシックは、いわばフリークエントフライヤーの名刺のような存在となりました。
アルミ製で、目的意識があり、ややもったいぶった存在感をまとい、ゲートの窓越しに機材を識別できるような旅行者から愛されてきた一品です。
リモワはLVMH傘下に入ってからは自社ブティックの世界に焦点を移していますが、LHとの結びつきは今もなお、空港ターミナルの一種の神話として残っています。
同じくレガシーキャリアであるブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は、よりノスタルジックなアプローチを取りました。とくに同社100周年を記念して行われたグローブ・トロッターとのコラボレーションがそれです。
あのコレクションは、BOAC時代の遺産、ヴィンテージのスピードバード・ロゴ、そして空の旅にきちんとしたコートが必要だった時代を思わせる優雅なミッドナイトブルーの色調に寄り添っていました。
SWISS(LX)は、ビクトリノックスと組むより実用的な道を選びました。このパートナーシップは、精密さと秩序という共通のスイス的言語を反映しており、整理された区画、効率的な収納、即興感をできるだけ排除する機能性を中心に設計されたラゲージとなっています。
AFとデルセーのパートナーシップ
AFとデルセー・パリは、2014年頃からこのコンセプトを磨き続けてきました。
それ以前、AFはフランスの皮革製品メーカーであるル・タヌール(Le Tanneur)と協業していましたが、その後、デルセーへと舵を切りました。
デルセーとの最初の共同ブランドラインは「Envol(アンヴォル)」と「Destination(デスティナシオン)」で、続いて「New Envol(ニュー・アンヴォル)」と「Allure(アリュール)」が登場しました。
そして今、「Elegance(エレガンス)」が最新の章であり、これまでで最も充実したラインナップとなっています。
スーツケース各種、ビジネス用キャビンケース、リュックサック2型、ガーメントバッグ、そして近日中にプロテクティブカバーと機内持ち込みサイズのペットキャリアも加わる予定です。
デルセーは、このプロジェクトに単なる立派なラベル以上のものをもたらしています。
1946年創業のパリのブランドであり、当初は革製のカメラケースから始まり、その後成形トラベルグッズへと進出しました。
現在は、自社をヨーロッパにおけるプレミアムバゲージのリーダー、世界第3位のラゲージブランドと位置づけ、110か国・6,000以上の小売店を通じて販売しています。
フレンチ・トラベルデザイン
ディテールを掘り下げますと、「Elegance」のカラーパレットは純粋にエールフランス的です。
ブラック、ネイビーブルー、そしてアイボリーの3色展開となっています。
ブラックは、バッグに目立たず控えめに振る舞ってほしい旅行者向け。
ネイビーはAFの本流カラーで、きちんとしていて、まぎれもなくAF的な空氣をまとっています。
そしてアイボリーは勇敢な選択肢です。
柔らかく、エレガントで、ちょうど良い程度に非実用的なため、所有者が荷物取扱員と乾いた布の両方を信頼していることをほのめかすカラーと言えます。
各スーツケースには拡張容量、ジッパー式仕切り、取り外して洗えるリサイクル素材のライニングが備わっています。
さらに、デルセー特許のSECURITECHジッパー、TSA認証ロック、そして4つのサイレント・ダブルホイールも搭載されています。これらは現実には、バッグ本体と同じくらい重要です。
ホテルの大理石の床をスーツケースが緩んだショッピングカートのようにガタガタ音を立てて転がる光景ほど、社会的にきまずい音もそうないからです。
預け入れ用のスーツケースは同じ見た目と使い心地を踏襲していますが、空港で本当に役立つ機能がひとつ追加されています。
ハンドルに内蔵された重量超過インジケーターです。
預け入れバッグは66cmと76cmの2サイズ展開で、いずれも拡張可能です。
66cmモデルは66 x 44 x 29.5/32.5 cm、大型版は75.55 x 50 x 33/36 cmとなっています。
購入できる場所
「Elegance」コレクションは、エールフランス・ショッピング、いくつかのデルセー・パリ店舗、ル・ボン・マルシェ・リヴ・ゴーシュ、ギャラリー・ラファイエット・パリ・オスマンを通じて販売されます。
最も光って見えるアイテムは、フロントコンパートメントとトラッカー用スロットを備えたビジネス・キャビンスーツケース、そして「最近実際に飛行機に乗ったことのある人物がデザインした」と感じさせる座席下用リュックサックでしょう。
まとめ
AFはここでラゲージを再発明しているわけではありません。デルセー・パリとともに、もっと有用なことを行っています。
仕上がりは実用的で、洗練されていて、そしてとてもフランス的です。
自分はまだ、ロンドン・ヒースロー空港(LHR)で2017年に購入したグローブトロッターのスーツケースを使用しているのでなかなか買い替える機会がありませんが、4輪ではない方が好みです。
