アラスカ航空(AS)とLATAM航空グループ
アラスカ航空(AS)が、LATAM航空グループとのマイレージプログラム提携を強化しようとしています。
LATAM航空グループは日本には就航していないため、あまり馴染みがないと思うので、このLATAM航空グループと共に解説をします。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR(PRIDEAUX-ANZAI Ryosuke / プリドー安斎亮介)です。
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ASが取り組んでいること
ASは現在すでに、LATAM航空グループのLATAMチリ航空(LA)とマイレージ提携を行っているのですが、もう一つのグループ会社・LATAMブラジル航空(JJ)のフライトではASマイレージを獲得することができません。
これを現在、JJフライトでも相互に獲得・利用できるようLATAM航空グループと交渉中だというのです。
現状、ブラジルを含む南米からASマイレージを利用できるのは、アメリカ大陸だけ。
ヨーロッパや他の方面へ行くには、一度北米方面の予約をして、さらに北米から予約をしなければいけません。
この問題を、解決しようとしているのでしょう。
LAとJJ
ここで、LATAM航空グループについてちょっと説明します。
LATAM航空グループは、LAN航空(LA)とTAM航空(JJ)の合併から生じた法人です。
ちょうど、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)やイベリア航空(IB)とその親会社であるIAGと同じイメージですね。
LATAM航空グループの中には2つ、代表的な航空会社
・LATAMチリ航空(LA)
・LATAMブラジル航空(JJ)
があって、それぞれにグループ会社がぶら下がっています。
LATAMチリ航空(LA) : 旧LAN航空
グループ会社
LATAMブラジル航空(JJ) : 旧TAM航空
グループ会社
採用基幹システム(GDS)
・LA : Sabre
・JJ : Amadeus
LAはSabreなのにJJはAmadeusという、変な状態になっています。
JJは合併前はスターアライアンスに属していて、合併を境にワンワールドへ移行したのですが、スターアライアンス内で推奨されている基幹システム・Amadeusを引き続き利用しています。
だから、ASマイレージは現状LAフライトでしかマイレージが付与されないのかもしれません。
ASの基幹システムはSabreで、LAとは親和性があるけどJJとはまだうまく連携ができない、という感じなんでしょうか。
一方で、ワンワールドメンバーの中でもAmadeusを利用している航空会社が半数以上あるのも事実です。
2017/11/16には、JAL(JL)が基幹システムをAmadeusへ移行します。
先日はマレーシア航空(MH)もSabreからAmadeusへ移行したばかり。
マレーシア航空(MH)・アマデウスへのシステム移行に伴う改悪
Sabreユーザーは、アメリカン航空(AA)とLATAMチリ航空(LA)だけです。
(2017/9/19現在)
SabreはAAとIBMが協力して開発したシステムなのでSabreを放棄することは考えられないですが、LAもJJに寄せてAmadeusへ移行、なんていうこともあるかもしれません。
こんな経緯があるので、マイレージプログラムのLATAM Passはスターアライアンスメンバーとのマイレージ提携も幅広く行っています。
JJがスターアライアンスに属していたときの名残でしょう。
まとめ
なんだかほとんどLATAM航空グループの紹介みたいになっちゃいましたが、一応LAもJJもワンワールドメンバーなので、ワンワールドメンバーのマイレージ、またはASマイレージを獲得している方は知っておいて損はないと思います 🙂
ASとLAが利用しているGDSのSabreですが、ASはAmadeusを利用している航空会社とマイレージプログラムの提携も行っているので、JJフライトもマイレージ加算の対象とするのは、システム的には問題ないと思っています。
お金の問題、政治的な問題、色々絡み合っているんでしょう^^;
また、現状LAフライトをマイレージを利用して予約しようと思ってもオンラインでは予約できず、電話をする必要があります。
これも、オンラインで予約できるようにして欲しいですね。
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