プラハの「オーガスティン・ホテル」は、マリオットのヨーロッパにおける旗艦ホテルの一つであり、「ラグジュアリーコレクション」に属していましたが、マリオットを離脱しました。
現在はブランドなしのホテルとして営業しており、2026年後半に「デザイン主導」の改装を経て、ケンピンスキー・ホテルになる予定です。
このホテルは本当に歴史的な建物で、13世紀の教会と修道院を中心に建てられており、多くのオリジナルの建築やデザインの特徴が今も残っています。
さらに、修道士たちも現在もここで生活しており、「礼拝・労働・学びの日課を守るアウグスチノ会修道士の生活共同体」が存在しています。
プラハのオーガスティン・ホテル、マリオットを離脱
このホテルはマリオットが運営する前に、ロッコ・フォルテが運営していました。
今回興味深いのは取引の内容です。ケンピンスキーは、このホテルを完全に買収しました。
これは同社の新しい「資産重視」戦略の一環です。
過去20年間は「資産軽量」戦略が主流でした。
例えば今週だけでも、アコーはホテルの所有権や長期リース権を売却して10億ユーロ以上を調達しています。
ヒルトン、マリオット、IHGといった大手ホテルチェーンは、現在では自社所有のホテルをほとんど持っていません。
ハイアットも比較的長く保有を続けていましたが、近年はオールインクルーシブ事業の買収資金を確保するため積極的に売却を進めています。
今回の取引の文脈として重要なのは、ケンピンスキーがホテルを完全買収するのは実に55年ぶりという点です。
前回は1970年、ミュンヘンのホテル・フィア・ヤーレスツァイテン・ケンピンスキーを取得した時でした。
この買収は、ランドマーク的なホテルへの直接投資と所有を通じて、ゲスト体験を最初から最後までコントロールするという、ケンピンスキーの戦略的再調整を反映しています。
この動きをどう見るかは2通りあります。
1つ目は、ケンピンスキーが潮目の変化を感じ取り、10〜20年の運営契約に依存するのではなく、長期的にブランドを築くにはホテル自体を所有し、安定した投資を行う必要があると判断したという見方。
2つ目は、より競争力のあるラグジュアリーブランドに対して、ホテルオーナーがケンピンスキーを選びにくくなっており、知名度の高い案件を獲得するために自ら買収するしかないという見方です。
いずれにせよ、今後ケンピンスキーがこうした取引をさらに進めていく可能性は高そうです。
まとめ
なお、ケンピンスキーはGHAに加盟しているため、GHAの最上級ステータスにマッチしている人にとっては、近いうちに新たな選択肢が増えることになります。
プラハには最近、フェアモントもできたのでいずれ仕事と絡めて訪れたいと思っています。
