ITAエアウェイズ(AZ)のマイレージプログラムがMiles & Moreへ変更となります

ルフトハンザ・グループとイタリアの経済・財務省の取引により、ルフトハンザグループはITAエアウェイズ(AZ)の41%の株式を取得し、2033年までに100%に引き上げる計画です。
ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)は、AZのフリークエントフライヤープログラムや、SkyTeamからの退会、Star Allianceへの加入を順次進めていく予定です。
マイレージプログラムの変更
これから数週間以内に、AZのフリークエントフライヤーは、既存の「Volare」プログラムまたはルフトハンザグループのロイヤリティプログラム「Miles & More」のいずれかでマイレージやポイントを貯めることができるようになります。
さらに、Miles & MoreのメンバーはAZのフライトでもマイレージを貯めたり、使用したりすることができます。
今後は、共同コードシェア便、相互のラウンジ利用、スターアライアンスへの加入などが進められる予定です。
また、ルフトハンザグループとAZの統合により、ファーストクラスおよびビジネスクラスの乗客、ならびにステータスを持つ顧客は、より大きな快適さを享受できるようになります。
AZのルフトハンザグループへの完全統合は段階的に進行し、その主要な施策としては、スターアライアンスへの加入が含まれます。
AZはルフトハンザグループの新しいメンバーとなります。
ルフトハンザグループとイタリア経済省は2023年5月に、ドイツのデュッセルドルフ・ルフトハンザAGがAZの少数株式41%を取得することに合意していました。
欧州委員会は最近、この参加を承認し、2024/11/29に修正案を認可しました。それ以外のEU外の競争当局も、参加を承認しています。
この投資の第一歩は、本日325百万ユーロの資本増強によって実施されました。
残りのAZの株式取得に関するオプションは、ルフトハンザグループとMEF間で合意され、今年から行使可能です。
今回の取引により、AZはルフトハンザグループの一員となり、グループの5番目のネットワーク航空会社となります。
イタリアは、ルフトハンザグループにとって新たな「ホームマーケット」となります。
同社にとっては、ドイツ、オーストリア、スイス、ベルギーといった既存のホームマーケットに次ぐ、アメリカに次いで最も重要な国際市場となります。
ローマ・フィウミチーノ空港(FCO)は、ルフトハンザグループの6番目の拠点となる予定です。
また、ミラノ・リナーテ空港(LIN)は、EU内で2番目に大きな集客力を持つ経済力の強い北イタリアの中心的な空港として、グループで重要な役割を果たすことになります。
計画的な統合
AZは、強力なブランドとして維持され、さらに発展していきます。
AZは、2021年に運航を開始して以来成長を遂げている若い航空会社です。
環境に優しい現代的なエアバス機の機材は99機で、その中には22機の長距離路線向けエアバスA350-900、A330-900neo、A330-200があります。
AZは、世界中の約70の目的地に就航しています。
同社の拠点は、FCOとLIN空港です。
2024年には約1800万人の乗客を迎えました。
ルフトハンザグループは、AZのスターアライアンスへの統合およびフリークエントフライヤープログラムに関する詳細な情報を、2025/2/3にローマでの記者会見にて発表する予定です。
計画では、Miles & MoreとVolareの会員間での相互的なエリート特典の提供、アカウント間でのポイントやマイルの移動、Volare会員がルフトハンザグループのフライトでマイルを貯めることができるようになることなどが含まれています。
SkyTeamからの退会には数ヶ月かかる予定です。
その後、スターアライアンスへの加入が予定されています。
スカンジナヴィア航空(SK)のスターアライアンスからSkyTeamへの退会が非常に迅速に行われたのに対し、AZは正反対のアプローチを取ることになります。
まとめ
なお、ルフトハンザグループはAZを新しい航空会社として紹介していますが、実際にはITAはアリタリアの再生企業であり、IATAコード「AZ」を引き継いでいます。
ルフトハンザグループがイタリアのフラッグキャリアをビジネス的に運営しようとする試みが成功すると良いですね。
過去にエティハド航空(EY)が失敗し、何十億もの損失を出したことを考えると、その挑戦がいかに困難であるかは明白です。
スカイチームでもスターアライアンスでもどちらでも大丈夫ですが、お得な路線があったらそのうち搭乗しようと思います。