デルタ航空(DL)が成田空港(NRT)を去る日

2019年8月、久しぶりに大きなニュースが舞い込んできました。
成田空港(NRT)空港をハブ空港としていたデルタ航空(DL)が、徐々に路線を羽田空港(HND)へシフトし、遂にはNRT路線から撤退する予定である
とのこと。
これは結構衝撃的だったので、詳細をお伝えしたいと思います。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
きっかけはHND発着枠のアメリカ路線割り当て
なぜDLがHNDへシフトすることになったかというと、先日決定した2020年のHND発着枠のアメリカ路線割り当てで、DLが5つの日中枠をもらったからです。
その路線とは、
・アトランタ(ATL)
・デトロイト(DTW)
・ホノルル(HNL)
・ポートランド(PDX)
・シアトル(SEA)
です。
主要な路線を、東京都心から近いHNDから就航できるようになりました。
これに伴い、路線が重複するNRTの上記路線はいらなくなった、というわけですね。
2020年夏に向けて、DLは徐々にNRT路線を縮小していく見通しです。
これらの路線が全てHNDに移ったら、もうNRT発のDL路線がなくなってしまいます。
NRT線縮小は以遠権フライトにも影響が
DLの路線がNRTからHNDへシフトするということは、これまでDLがアジアのハブとしてきた空港もNRTからHNDに映るということ。
それに伴い、成田(NRT) – シンガポール(SIN)間の以遠権フライトが2019/9/22で終了となります。
以前は日本から香港(HKG)へも以遠権フライトがあったのですが、アジアの大きな都市を結ぶフライトがまた一つ無くなります。
また、成田(NRT) – マニラ(MNL)の以遠権フライトも行き先がソウル仁川(ICN)へと変わります(2020年3月予定)。
日本においてDLは、日系航空会社との提携はありません。
そのため、同じスカイチームの大韓航空(KE)と提携を強めて、アジア路線のシェア強化を狙っています。
DLはスカイマーク(BC)の買収が出来なかった時から日本路線に見切りをつけたようで、どんどん路線を縮小しています。
まぁ、当然といえば当然の流れですね。
まとめ
日本にはいわゆる「成田縛り」という変なルールがあって、各航空会社は気を遣ってルールを守るようにしていますが、もともと法律でもなんでもないのでルフトハンザ・ドイツ航空(LH)なんかはこのルールを無視しています。
もっとも、「グループ会社でカバー」という理由をつけてなんとか体裁を保っていますが、もしDLがこの成田縛りを無視すれば、他の航空会社も追随することは明らか。
ますますNRTの利用客が少なくなりそうな気がしますが、個人的にはNRTが好きなのでもうちょっと頑張って欲しい気もします。
DLがNRTから完全にいなくなった場合、整備工場はどうなるのか?など気になる点はたくさんありますが、現在あるDLのラウンジはどうなるんでしょうね。
エールフランス航空(AF)やKLMオランダ航空(KL)の招待ラウンジとなっている成田プレミアラウンジも、元はDLのラウンジ。
NRTにはスカイチームメンバーも結構就航しているので、スカイチームラウンジとして生まれ変わったら面白いですね。
そしてどうせなら、新しいDLラウンジをHNDに作ってもらいたいです。
利用する機会はそう簡単には訪れないと思いますが^^;
思えば自分がマイレージに目覚めたきっかけは、DLのアメックスカードでした。
今は一定額の決済が必要ですが、自分がカードを作成した当時はカードを持っているだけでスカイチーム上級会員となれたので、スカイチームってどんな感じなんだろう、というところからどんどんマイレージの深みにはまっていきました。
そして、DLのNRT発SIN行きエコノミークラスに搭乗した際、初めてDLのラウンジに入り感動したものでした。
そのラウンジも、いつかなくなってしまうのでしょう。
そういう意味でDLのNRT線は、自分に色々なきっかけをくれた路線だったわけですが、これも時代の流れですね。
DLには恐らくもう乗ることはないと思いますが、日本におけるDLの立ち位置がどうなるのか、注視していきたいと思います。
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