イギリスのローガンエア(LM)はデモフライトを実施し、イギリスで初めて自社ネットワークにおいて完全電動航空機を運航する商用航空会社となりました。
イギリスでの定期的な電動フライト実現に向けて、今月スコットランドで一連の実証飛行が開始されました。
実証フライトの概要
LMは、アメリカの電動航空機メーカーBeta Technologiesと提携し、イギリス初となる実運用ベースの電動フライトを実施。
これらのフライトはRoyal Mailのスコットランド向け郵便輸送ルートをカバーしています。
使用機材はBetaのALIA CTOL(完全電動機)で、以下の特徴があります。
* 地域輸送(貨物・旅客)向け設計
* 約20分で充電可能
* 通常の滑走路を使用可能
* 最大飛行距離:約336海里
* 最大積載量:約560kg
これらの性能は、LMの高頻度な地方路線に適しているとされています。
運航ルート
最初のフライトはグラスゴー(GLA) – ダンディー(DND)間で実施され、今後は以下の都市間でも実証予定です。
* アバディーン(ABZ)
* インバネス(INV)
* ウィック(WIC)
* オークニー諸島
この実証により、LMはイギリスで初めて電動航空機を商用ネットワークで運航する航空会社となりました。
LMは約70路線を運航しており、スコットランドのハイランド地方や島嶼部を多く結んでいます。
なお、オークニー諸島のウェストレー(WRY) パパ・ウェストレー(PPW)間には世界最短の定期航空便もあります。
電動航空のメリットと背景
Beta社は、スコットランドについて次のように述べています。
* 短距離路線が多い
* 既存インフラが利用可能
* 航空に依存する地域社会が存在
これらの条件から、電動航空に非常に適した環境とされています。
一方でRoyal Mailは、2040年までのネットゼロ目標に向けて国内航空便を削減中。
今回の取り組みは、電動バンやドローンと並び、さらなる排出削減につながると期待されています。
電動航空機開発の最前線
Beta Technologiesは、固定翼機とeVTOL(電動垂直離着陸機)の両方を開発中です。
2025年6月には、アメリカで初の旅客を乗せた電動航空機フライトを成功させました。
また、ヨーロッパやニュージーランドでも実証飛行を実施しています。
さらに同社は、ロサンゼルス拠点のSurf Air MobilityからALIA機25機の確定発注を受けています。
その他の電動航空の動き
* ガトウィック空港(LGW)では、完全電動機の認証飛行が着陸(2025年)
* 使用機:Pipistrel Velis Electro(主に訓練用、航続50〜60分)
一方で課題もあり、2023年に水素電動航空会社を目指したEcojetは、最近経営破綻に陥りました。
まとめ
今回の実証フライトは、電動航空が実験段階から実運用へ移行しつつあることを示す重要な一歩です。
特に短距離路線の多い地域では、今後数年で実用化が進む可能性が高いと見られています。
日本でも離島間のフライトなどでそのうち採用されるかもしれないですね。
