日本航空(JL)の「機内食なし」という選択

日本航空(JL)は、長距離路線において機内食を食べない、選択肢を搭乗前に選択できるようになっています。
https://www.jal.com/ja/sustainability/human/satisfaction/customer/202106/
「機内食なし」が選択された場合、本来提供されるべきだった食事を寄付に回すそうですが、それ以外にも理由があるようです。
少し深掘りをしてみます。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
JLの試み
JLは2020年にバンコク(BKK) – 東京(HND/NRT)間の夜行便で「JALエシカルチョイス・ミールスキップオプション」が初めて試行されて以来、特定の路線でこのコンセプトのテストが続けられています。
データを分析した結果、すべてのキャビンの顧客が「フライト中の睡眠を楽しむために、予約の際に食事なしを選択する」ことができるようになったため、全世界で展開することも意義があると判断したようです。
これは、JLが運航する国際線全路線の最初のメインミール、一部の食事で利用できます。
「世界をよりクリーンな場所にする」という大義とは裏腹に、2年間の試行期間中、機内食を食べない理由として最も多かったのは、食べきれるかどうかわからない食事のためにトレイテーブルを置きたくないことだったようです。
この機内食なしサービスは、乗客が機内で快適に休むことができる一方で、食品の廃棄を減らすことができ、特に深夜便に搭乗する搭乗客から好評を得ており、「ゆっくり休めるのが嬉しい」という声が結構多いそうです。
JLは、2020年に世界で3番目に時間に正確な航空会社になることを最近発表しましたが、2050年までにすべてのフライトを持続可能なものにし、CO2排出量ゼロを達成しようとしており、食べ物の廃棄をなくすという標榜を掲げるのには良いタイミングです。
国際航空運送協会(IATA)によると、民間航空機の乗客は毎年600万トンの廃棄物を出しており、このうち20%の手つかずの飲食物は合計で4000億円に相当するそうです。
アメリカン航空(AA)とライアンエアー(FR)も、廃棄物を大幅に削減し、機内でリサイクル不可能なプラスチックを使用しないようにしました。
まとめ
ですが、JLの最新のエコロジーへの取り組みからわかった最大の収穫は、「深夜便は寝たい」ということでしょう。
確かに自分も東南アジア・香港 <-> 日本・韓国の深夜便に何度も搭乗していますが、事前に聞かれるならまだしも、寝ているところを起こされて機内食を食べさせられるのはストレスです。
フライト時間も、長くて6時間くらいですから、少しでも寝たいという人は確かに多いと思います。
今回のJLの試みは、各航空会社にも広がっていくと思います。
JLの基幹システムであるAmadeus(1A)でできることは、他の1Aキャリアでもできることですから。
GAとか、BRとか、CXとか、CIとか、KEとか、NHでさえも、実装することが可能なオプションです。
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