ドイツ主要空港で液体持ち込み規制が緩和へ

ドイツの主要空港では、最新のCT技術を使ったセキュリティスキャナーの導入が進んでおり、手荷物から液体や電子機器を取り出す必要がなくなってきています。
これにより、長蛇の列は徐々に減少しています。
ただ、液体は1容器あたり最大100mlまでという従来ルールは依然として不便でした。
ところが、今後この規制が緩和され、フランクフルト空港(FRA)とミュンヘン空港(MUC)で最大2リットルまでの液体が持ち込めるようになる予定です。
まだすべての保安検査場が対応しているわけではありませんが、対応範囲が拡大していきます。
2006年以来の「100mlルール」
2006年以来、旅行者は水のボトルやシャンプーなどが100mlを超えて没収されるケースに直面してきました。
液体は100ml以内の容器に入れ、再封可能な透明袋にまとめ、保安検査で取り出して提示する必要がありました。
これは手間がかかり、検査の遅れの原因にもなっていました。
CTスキャナー導入による変化
ヨーロッパの多くの空港はすでにCTスキャナーを導入し、列の短縮や待ち時間の削減に効果を上げています。
本来はこの導入により液体制限も撤廃される予定でしたが、EUは安全上の懸念から一度は延期していました。
しかしソフトウェアの改良により、EUも条件付きで2リットルまでの液体持ち込みを承認しました。
対象となるのは、最新ソフトにアップデートされたCTスキャナーを通過する場合です。
FRA
* ターミナル1 A・Z(ルフトハンザグループ便) : 2023年以降、完全にCTスキャナーに置き換え済み
* ターミナル1 B-West : 9台のCTスキャナー設置済み
* ターミナル3(2026年開業予定) : 最初から最新スキャナー完備。電子機器や液体を取り出す必要なし
* ターミナル2(D・E) : 未対応。従来の100mlルールを順守する必要あり
MUC
* ターミナル1 モジュールD : 新型CTスキャナー導入済み
* ターミナル2(ルフトハンザグループ便) : 中央検査場およびサテライト(G/H/K/Lゲート)に15本のCTスキャナー導入済み。電子機器や液体を取り出す必要なし
今後の見通しと注意点
* FRA : 2025年9月中旬から選ばれた検査場で2リットルまで許可予定
* MUC : 現在テスト中で、間もなく緩和される見込み
ただし、すべての検査場が対応しているわけではないため、利用ゲートによっては従来通り100mlルールが適用される点に注意が必要です。
まとめ
CTスキャナーによって利便性は大幅に向上しつつありますが、現時点では空港内で場所によって規則が異なる「まだら模様」の状態です。
利用者は自分が使う検査場が新型スキャナー対応かどうかを事前に把握しておく必要があります。
羽田空港(HND)でも、ターミナル3なんかはPCを取り出さなくても良くなっていてとても快適です。
乗り継ぎでの保安検査も含め、1日も早くPCを取り出さなくて良くなって欲しいです。