ヴァージン・アトランティック航空(VS)のスカイチーム加盟後のロンドン(LHR)クラブハウスの運用
ヴァージン・アトランティック航空(VS)は、2023年の早いうちにスカイチームに加盟する意向を明らかにしています。
VSといえば、ロンドンヒースロー空港(VS)の素晴らしいクラブハウス・ラウンジが有名です。
スカイチームに加盟した後、スカイチームの上級会員とビジネスクラスの乗客全員が過密状態に陥ることなくVSのラウンジを利用できるのでしょうか?
通常のスカイチームメンバーのラウンジとはちょっと運用が違うようなので、お伝えします。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
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LHRのVSラウンジ運用
上級会員の大幅な増加は、上級会員としての体験にマイナスの影響を与える可能性があります。
VSが本拠地としているロンドンヒースロー空港(LHR)ターミナル3にはスカイチームの航空会社がそれほど多くはないものの、エールフランス航空(AF)やKLMオランダ航空(KL)など一部の航空会社の利用頻度が高いため、ラウンジが混雑する可能性があると、既にVSは試算をしているようです。
AF/KLのLHRフライトには少ないビジネスクラスの座席数しかありませんが、エコノミークラスも含めると、多くのの上級会員がいる可能性があります。
2023年1月現在、LHRのVSクラブハウスを利用できるのはフライングブルーのプラチナメンバーだけです。
さらにスカイチーム加盟航空会社やAF/KLのビジネスクラスが加われば、さらにラウンジが混むでしょう。
VSがアッパークラスを導入した当初は、ファーストクラスとビジネスクラスのハイブリッドという位置づけでした。
アッパークラス・ウイングやラウンジでの体験を考えると、通常のビジネスクラスより一歩進んだ体験であることは間違いないでしょう。
そこでVSでは、LHRのクラブハウスをスカイチームのファーストクラスラウンジとして分類し、スカイチームのファーストクラス航空券を利用する人だけがアクセスできるようにする計画です。
VSとデルタ航空(DL)の利用者は、これまでと同じように利用することができます。
スカイチームの航空会社が独自のラウンジを用意している状況を考えると、これは合理的な妥協案だと思われます。
ですが、クラブハウスを楽しみにしていたスカイチーム上級会員には、少し残念なことかもしれません。
現在VSクラブハウスを利用できるフライングブルーのプラチナステータス保有者については、まだわかっていません。
ですが、普段ビジネスクラスで旅行している方やスカイチームのステータスをお持ちの方はそれで終わりというわけではありません。
LHRとドーハ(DOH)には、カタール航空(QR)のラウンジ基準を満たさないステータス利用者のためのラウンジが別に設けられています。
VSは現在、スカイチーム会員向けのビジネスクラスラウンジで同様のものを検討しています。
この計画が実現するかどうかは、空港のスペースがひとつの要因になるでしょう。
まとめ
せっかく上級会員になっても、特典が享受できない(ラウンジで静かな時間を過ごすことができない、そもそも座れない)のでは上級会員になる意味がありません。
全日空(NH)のラウンジはプライオリティ・パス保有者でも利用できるようになっているため、NH上級会員としての特典が大きく制限されています。
利用者があまりにも増えて、羽田空港(NH)のANAラウンジはプライオリティ・パスでは利用不可、となりましたが、それだけ多くの「上級会員」がいるということですね。
VSが、クラブハウスでの顧客体験を現在と同じ高いレベルに維持しつつ、ラウンジを利用できない人たちにも何か提供することを検討していることは、良いことだと思います。
以前VSクラブハウを利用した時の様子はこんな感じです。
もしフライングブループラチナメンバーが引き続きVSクラブハウスに入れるのであれば、フライングブルーのステータスを優先してしまいますね。
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