もし、カンタス航空(QF)のポイントを使って、エミレーツ航空(EK)のファーストクラスに贅沢に乗ろうと密かに狙っていたなら、残念ながら少し遅かったかもしれません。
少なくとも、これからは必要なポイント数が増え、満たさなければならない条件も厳しくなります。
EKは、同社のマイレージ制度「スカイワーズ」のルールをここ最近かなり引き締めてきました。
ポイント移行のレートは悪化し、ファーストクラス特典は上級会員限定となり、さらに最上級クラスの特典利用には年齢制限まで設けられています。
EKとQFは特に強固なパートナー関係を築いているため、以前はQFのポイントを使えば、EK会員が直面するような制限を回避してEKのファーストクラスを予約できる抜け道のようなものが存在していました。
ですがその抜け道は、ほぼ完全に塞がれてしまいました。
QFがEK特典航空券の変更を正式発表
QFは、EKの特典航空券に関する重要な変更を3点発表しました。
すでに発券済みの予約には影響ありませんが、今後新たに予約する場合は注意が必要です。
まず最初の2点は、EKのファーストクラスに関するものです。
2026/1/21以降、QFのポイントEKのファーストクラスを利用する場合、搭乗者は9歳以上でなければなりません。
さらに、2026/2/18以降は、シルバー以上のステータスを持つQF会員でなければ、ファーストクラス特典は利用できなくなります。
いくらポイントを持っていても、ステータスがなければ個室スイートには座れません。
3つ目の変更は、すべてのクラスに共通します。
2026/3/31以降に予約されるEK便の特典航空券は、必要ポイント数が引き上げられます。
現行チャートと新チャートを比べると、ほぼすべての路線・クラスで増加しており、上昇幅は10〜30%程度が中心です。
特に影響が大きいのはビジネスとファーストクラスで、エコノミーも例外ではありません。
具体的には、エコノミーおよびビジネスクラスは7〜11%増、プレミアムエコノミーは32%増、ファーストクラスは20%増となります。
驚きはない結果
ポイント価値の改悪を喜ぶ人はいませんが、今回の動きは予想の範囲内とも言えます。
現在、多くの航空会社は「飛行機を運航する金融ビジネス」のような形になっており、QFも国際線の運航以上にマイレージ事業で利益を上げています。
一方で、EKにとってスカイワーズは、あくまで本業である航空ビジネスの中核に位置付けられています。
EKの狙いは、忠誠心の高い顧客を優遇し、希少価値の高いプレミアム座席を守り、特に機内最前列の価値を最大化することです。
そのため、ファーストクラス特典を上級会員に限定する方針は合理的であり、パートナー航空会社にも同様の対応を求めるのは必然でした。
QF経由で自由に予約できる状態を放置すれば、その戦略は台無しになってしまいます。
EKが主導した変更
QF側にとって、今回の変更は選択というよりもパートナーシップ上の結果でしょう。
EKが特典座席に対する精算額を引き上げたか、あるいはポイントの裁定取引的な利用を防ぐため制限を求めたか、その両方である可能性が高そうです。
まとめ
2022年以後、プレミアムクラスの特典航空券はQF便でも提携航空会社でも入手が難しくなっています。
シルバーステータス必須についても、実際にはゴールドやプラチナでなければ、そもそもプレミアム特典が表示されない可能性が高く、それほど驚きではありません。
マイレージやポイントを使って上級クラスに乗ることは、年々難しく、そして高くなっています。この流れが変わる兆しは、今のところ見えません。
とりあえず、QFシルバーステータスくらいは取っておこうかな。
一方で、QFファーストクラスも変わらず厳しいものの、今のところヒラ会員でも予約は可能。
QFファーストクラス、意外と良かったです。
有償でEKファーストクラスに乗るなら、この路線ですかね。
