シンガポール航空(SQ)がファーストクラスでドンペリニヨンの提供を停止(2022/11/1から)
2022/11/1、シンガポール航空(SQ)のスイートまたはファーストクラスの機内からドンペリニヨンが姿を消し、クリュッグのグランド・キュヴェとテタンジェのコント・ド・シャンパンがシャンパンとして採用されることになりました。
SQのコスト削減を非難する声もありますが、実はもうちょっと別な理由もあるようです。
その理由とは。
日本人初のBoardingAreaオフィシャルブロガー PAR@Seasoned Travellerです。
[toc]
ドンペリニヨンがエミレーツ航空(EK)限定に
ドンペリニヨンはエミレーツ航空(EK)の専売品となり、当分の間、EKはドンペリニヨンの専売品となる予定です。
EKは2022年9月、一部の路線で2003 ドンペリニヨン Plénitude 2を2020年10月末まで提供すると発表しました。
https://www.emirates.com/media-centre/emirates-serves-exceptionally-rare-champagne-on-board—dom-perignon-vintage-2003-plenitude-2/
Plénitude2は、1本JPY90,000以上の価格で販売されているシャンパンです。
そして、上記プレスリリースの最初の行に注目すべきことが書いてあります。
As the only airline with an exclusive agreement to offer luxury champagne brand Dom Pérignon on-board,
つまりEKは、ドンペリニヨンを機内で独占的に提供する契約を結んだようなのです。
このため、SQやタイ国際航空(TG)ではもう、ドンペリニヨンを提供できません。
つまり、SQはドンペリニヨンを提供したくてもできなくなった、ということですね。
では、SQのファーストクラスでドンペリニヨンが飲めなくなるかというと、そうとも言えません。
EKとドン・ペリニヨンの契約は、あくまでも契約であり、契約は失効することもあります。
SQの代名詞はどうなる?
ドンペリニヨンを提供できなくなったらSQは、日本航空(JL)がサロンやクリスタルで行っているような新しい代名詞となるラベルを導入する可能性があるのでしょうか?
もちろん、可能性がないわけではありませんが、今後提供されるKrug Grande CuvéeやTaittinger Comtes de Champagneも決して悪いシャンパンではありません。Taittingerの2008年ヴィンテージは世界的に高い評価を受けているシャンパンです。
他の航空会社のファーストクラスシャンパンを、自分が知っている限り挙げてみます。
航空会社 | シャンパン銘柄 |
---|---|
エールフランス航空(AF) | 2006 Piper Heidsieck Rare Millesime |
全日空(NH) | Krug Grande Cuvée NV |
ブリティッシュ・エアウェイズ(BA) | Laurent-Perrier Grand Siecle NV |
エミレーツ航空(EK) | Laurent-Perrier Grand Siecle NV |
日本航空(JL) | 2007 Sqlon2014 Louis Roederer Cristal |
ルフトハンザ・ドイツ航空(JL) | 2007 Thiénot Cuvée |
カタール航空(QR) | 2004 Krug Brut |
タイ国際航空(TG) | 2009 Dom Pérignon Vintage |
※航空会社は定期的にシャンパンの入れ替えを行っているため、上記のリストは古くなっている可能性があります
まとめ
SQは、EKがドンペリニヨンと締結した独占提携により、2022年11月からドンペリニヨンと決別することになりました。
ですが、これはドンペリニヨンが永遠になくなるという意味ではなく、EKが独占契約を解除したらまたSQなどの機内で飲むことができる可能性はあります。
これから提供されるシャンパンはどうなるのか?
残っているドンペリニヨンは、本当に飲むことができないのか?
2022年11月にSQスイートクラスに搭乗する機会があるので、真相を確かめてきたいと思います!
COMMENTS & TRACKBACKS
- Comments ( 2 )
- Trackbacks ( 0 )
いつもブログやインスタの投稿を楽しく拝読してます。
この投稿に気づかずに出国時にSQのファーストを利用したところ、Krug MVとTaittinger Comtes De Champagne Blancs De Blancs 2008でした。
また、TGのファーストも帰国時に利用する機会があり、そちらもドンペリは無くなり、Laurent-Perrier Grand Siecleでした。
投稿を拝読して、そういった背景があったのか…と学び、ふと初めての投稿をいたしました。
コメントありがとうございます。
ドンペリニヨンはしばらくの間、EK専用になるようですね。
最近、SINプライベートルームとファーストクラスでTaittingerを嗜みました。
アルコール素人の自分でも飲みやすかったです。
TGはGrand Siècleになったんですね。
Grand SiècleといえばBAコンコルドルームのイメージがありますが、良いシャンパンだと聞いています。
これからもできる限り多くの航空会社のファーストクラスシャンパンをチェックしていきたいと思います 🙂