{{name}}さん、こんにちは。
　
　
　
PAR@Seasoned Travellerです。
　
　
　
　
エミレーツ航空(EK)のエアバス A380といえば、機内にあるカクテルバーとラウンジがすぐに思い浮かぶでしょう。
　
　
自分もEKのA380に搭乗した際、経験しました。
　
　
2008年に登場したこのバーは、当時としては異例の存在であり、現在でも空中で最高のバーとして位置づけられています。
　
　
馬の蹄の形をしたこのバーは、アッパーデッキ後方に位置し、ビジネスクラスとファーストクラスの乗客がカクテルやシャンパンを片手に談笑したり、革張りのベンチで軽食を楽しんだりできる特別な空間です。
　
　
離陸後シートベルト着用サインが消えると、エミレーツのクルーはバーをショーの主役にするための「おめかし」に取り掛かります。
　
　
ムードライティングを施し、カナッペを出し、最高級のスピリッツを準備しています。
　
　
カクテルメニューには、コスモポリタン、キール・ロワイヤル、マンハッタン、そして人氣のブレックファスト・マティーニ(ジンにほろ苦いオレンジマーマレード、コアントロー、レモン、フレッシュオレンジジュースを加えたもの)など、おなじみの人気カクテルが勢ぞろいしています。
　
　
アルコールを避けたい人は、ヴァージン・マリーを頼むと、ウォッカを除いたスパイシーなトマトジュースを飲むことができます。
　
　
バーでは通常、モエ・シャンドンNVが提供され、時折ヴーヴ・クリコNVがゲストで登場します。
　
　
ドンペリニヨンのヴィンテージが提供されるファーストクラスでは、ファーストキャビンアテンダントにバーへ戻る旨を伝えると、専用のボトルを手配してもらえます。
　
　
革張りのベンチシートでくつろぎながら、バーでお酒を飲んだり、おしゃべりしたりすることもできます。
　
　
オリジナルバーは、2つのカーブしたベンチに挟まれていますが、2017年のリデザインで、これをカフェスタイルの共同テーブルに変更しました。
　
　
オリーブ、ナッツ、チップス、チーズスティックなどのシンプルなバースナックから、一口サイズのフィンガーサンドイッチ、ミニラップ、マカロンやペストリーなどのスイーツまで、カウンターに並べられています。
　
　
また、特別な「ビストロ・バイツ」バーメニューもあり、より充実したメニューをバーで楽しむことができます。
　
　
メニューには、ミント風味のタンドリーチキン、野菜のグリル、オニオンマーマレード風味のローストビーフ、全粒粉マスタード風味のビーフテンダーロインなどのサンドイッチがあります。
　
　
温かい料理は、野菜のハーラ・パイ、フリタータ、ラム・コフタ・スライダーなどがあります。
　
　
バーは、すべてのビジネスクラスとファーストクラスの搭乗客が利用できます。
　
　
たとえプレミアムキャビンに友人がいても、プレミアムエコノミークラス以下の搭乗客が「ゲスト」としてバーへ入ることはできません。
　
　
エミレーツのビジネスクラスのお得なプランを探したり、firerポイントを使ってアップグレードを検討する良い理由にもなります。
　
　
　
では、このバーはどのようにして生まれたのでしょうか。
　
　
EKが2008年の就航に向けて初のスーパージャンボの設計に着手したとき、航空会社CEOのティム・クラーク卿は、EK A380の体験を高め、他の航空会社のスーパージャンボと区別し、注目を集める話題性を生み出す何かを探していました。
　
　
その答えは、カクテルバーとラウンジという形で、ジェット時代の輝かしい黄金時代を再現することでした。
　
　
1985年のEK設立時にドバイに移るまで、バーレーンのガルフ航空(GF)で10年間勤務していたクラーク氏は、A380のフロアプランを作成する際にGF時代の経験を生かしたのだそうです。
　
　
　
しかし、2008年当時、バーはギャンブルのようなものでした。
　
　
そこで、クラーク氏は、超大型のバーが乗客の想像力をかき立てない場合に備えて、プランBを用意していたのです。
　
　
クラーク氏はもしうまくいかなかったら、96時間以内にバーを撤去し、ビジネスクラスの座席を8席増やすことができるようににデザインしたそうです。
　
　
　
EK航空が次にとった行動は、緊急事態に備え、バーでのドロップダウン式酸素マスクの数を増やすことでした。
　
　
ロンドンやシドニーなどの路線に導入されるとすぐに、酸素マスクの数を最低16個に増やさなければならないことが明らかになりました。
　
　　
　
EKは2017年にA380バーをリフレッシュし、「プライベートヨットのキャビンにインスパイアされた」と主張する、より明るく軽快なスタイルにしました。
　
　
　
第一世代のデザイナーによる暗く重い色調から、アイボリーとシャンパンの明るいカラーパレットにブロンズと木目のアクセントを加えた、よりクリーンでスマートで洗練された外観に変更されました。
　
　
　
カフェスタイルの共同テーブルに加え、エミレーツ航空は、バーの利用者がサラウンドサウンドを楽しめるようにサブウーファーも追加しました。

　
　
エアバスがA380機材の生産を終了したのに対し、EKは2030年代半ばまで引退させません予定なので、まだバーを利用できる時間はまだたっぷりあります。
　
　
とはいえ、いつでも乗れる、と思っていたらいつの間にか全部退役していた、なんてこともない話ではないので、乗れる時にぜひ搭乗してくださいね 😉
　
　
　
　
それではまた来週！