カタール航空(QR)の特典航空券ビジネスクラスの座席指定が有料になります

カタール航空(QR)の特典航空券ビジネスクラスの座席指定が有料になります

2025年11月より、カタール航空(QR)はビジネスクラスの特典航空券を対象に、事前座席指定に追加料金を課すルールを導入しました。
 

変更概要

この変更は、
 
* 「U」クラスのビジネスクラス特典運賃すべてに適用されます(QR「プリビレッジクラブ」経由の予約でも、ワンワールド加盟航空会社を通じた予約でも対象)。
* ただし、「Flexi」アワード(Uクラスではない)は対象外です。
* ワンワールド・サファイア会員およびエメラルド会員は、この座席指定料金が免除されます。
* オンラインチェックイン開始後(出発の24〜48時間前)であれば、無料で座席を選択できます。
 
たとえば、ドーハ(DOH)発フランクフルト(FRA)行きのビジネスクラス特典航空券では、事前指定にQAR370(JPY15,000くらい)の料金となります。

改定の背景

実はカタール航空は2021年にビジネスクラス運賃体系を刷新し、その際に「ライト(Lite)」および「クラシック(Classic)」運賃で座席指定に追加料金を導入していました。
 
近年、多くの航空会社が「ベーシック・ビジネスクラス」と呼ばれる、よりシンプルで価格を抑えたビジネスクラスを導入し、顧客層を細分化して収益を最大化する動きを強めています。
 
特に、出張よりも高級志向の個人旅行が増加しているため、ビジネスクラスの需要は高まっている一方、従来のビジネス客ほど高単価ではないケースも増えています。
 
これまで、特典航空券は通常運賃のビジネスクラスとほぼ同等の扱いを受け、座席指定も無料でできていましたが、今回の改定によりその優遇がなくなります。
 
とはいえ、最近のカタール航空はビジネスクラス特典の開放数を減らしており、パートナー経由の特典予約も取りにくくなっているため、こうした流れは驚くことではありません。
 
今回の改定は、特典航空券の収益性を高めるための一環と見るのが自然でしょう。
 
ただ、これ以上の改悪(特典航空券利用者からラウンジ利用権を取り上げるとか)にまでは発展しないことを願いたいところです。
 
一方で、ワンワールドのサファイア・エメラルド会員にとっては、無料で座席指定ができる特典がより価値あるものになるとも言えます。

まとめ

2021年の有料座席指定導入(運賃種別「Lite/Classic」)に続くもので、今回はそのポリシーを**特典航空券にも拡大**した形です。
 
とりあえず、ステータスがあれば座席指定は無料で行えますが、QRのAviosで予約をする場合、特典予約はQRのアカウント上で行うためステータスを持っている他社のアカウントには変更できません。
 
電話をして変更してもらわないといけないですが、ドーハに連絡をする必要があるのでなかなか厄介。
 
ステータスを持っている人と持っていない人との差別化という意味では妥当だと思いますが、とても面倒なことになりそうです。

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